広がる「実質値上げ」の影響を計算してみた

消費者もすでに実態に気づいている

価格を変えずに量を減らす「実質値上げ」はしばらく経ってから気づくもの(写真:xiangtao / PIXTA)

商品の価格を変えずに内容量など減らすことで、消費者の買い控えを防ぎつつ販売価格を実質的に引き上げる「実質値上げ」が定着し、消費者の目も厳しくなってきたという見方がある。

この連載の過去記事はこちら

実質値上げは商品に対する需要増を理由に行われることは少なく、原料や人件費などのコスト高を「こっそり」転嫁することが目的である。消費者がその変化に気がつかなければ、消費マインドが悪化することはないと期待される。

しかし、消費者が「価格の据え置き」は「錯覚」であったと気がついたり、結果的に購入頻度が増えることで実際に負担が増えていると感じ始めたりすれば、通常の値上げと同じように消費全体へのマイナスの効果が生じるだろう。

最近の実質値上げは、アベノミクス以降の円安による輸入物価の上昇(原材料などのコスト高)を反映して行われたケースが多いとみられ、2013年と2014年に増加した。

食品価格上昇の12.3%が「実質値上げ」

2010年以降の消費者物価指数の構成品目に対する具体的な調査品目(調査対象商品や内容量など)を調べると、実質値上げが行われた可能性の高い品目は、2012年が2品目だったのに対し、2013年が5品目、2014年が7品目と増加した。

次ページ消費への影響は?
政治・経済の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 買わない生活
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 意外と知らない「暮らしの水」ウソ?ホント?
  • 財新
トレンドライブラリーAD
人気の動画
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
日本人が知らない「ビタミンD」不足の怖さ
日本人が知らない「ビタミンD」不足の怖さ
「上司の品格」を疑われる、やってはいけない7つの質問
「上司の品格」を疑われる、やってはいけない7つの質問
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
SDGsが迫る企業変革<br>ビジネスと人権

サプライチェーンの中で起きる人権侵害への意識が高まっています。欧米では法制化が着実に進展し、企業に対し人権リスクの把握と対策を求める動きが顕著に。欧米に比べて出遅れている日本企業の現状を多角的に検証します。

東洋経済education×ICT