2017年の政局は「忖度」と「北」に揺れ動いた

主役たちの思いは悲喜こもごもの年の暮れ

2017年は小池百合子氏が政界を大きく動かした(撮影:尾形文繁)

小池氏の「改」は「悔い改める」の意?

一方、「今年の主役」の1人で、衆院解散時に「小池新党」と呼ばれた希望の党結党で政権交代を目指しながら、自らの「排除」発言などで急失速した小池氏は「改」を選んだ。「改革の『改』。改めていろいろ挑戦したいと思うし、改めて都政にしっかり取り組みたい」と笑顔で語った同氏だが、口さがない向きは「悔い改めるの『改』では」と揶揄する。

小池氏にとって当面最大の課題となる築地市場の豊洲移転は2018年10月11日に決まった。しかし、地元の江東区が市場受け入れ条件である豊洲市場内の観光拠点「千客万来施設」整備事業の実現が不透明となっていることに懸念を表明している。小池氏はこの施設について「最優先に整備するよう努力する」と表明したが、関係者はなお不安を隠さない。

もちろん、小池都政の至上命題は2020年夏の東京五輪・パラリンピックへの準備だ。当然、小池氏と首相や森喜朗・組織委員会会長(元首相)との密接な連携が前提となる。しかし、もともと首相らとは折り合いの悪い小池氏が、先の衆院選で希望の党を率いて「安倍政権打倒」の先頭に立ったことで、「双方の関係は最悪レベル」(自民都連)とみられている。

「改」を選んだ小池氏だが、年明け以降に首相らへの対応を抜本的に「改め」ない限り、「日本が変わる」(首相)はずの東京五輪の開催準備にも綻びが出かねない。

流行語大賞の選考結果をみると、小池氏関連の言葉としてトップテンには「〇〇ファースト」が入り、「アウフヘーベン」もノミネートされた。最強とみられた「排除」が選考対象から外れたのは「政治的考慮」(関係者)とされるが、いずれにしても小池氏が「今年の主役」の1人だったことは間違いない。「首都の女帝」「緑のたぬき」など様々な呼び名でメディアをにぎわした小池氏だが、「新たな年を、目立たず、地道に都政に専念することができるのかどうかで、政治家・小池の未来が決まる」(自民幹部)ことになりそうだ。

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