大手通信に売り、日経平均は4日連続で下落 先物主導で荒い値動きも
[東京 15日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、4日続落した。前日の米株安や、円高気味な為替の動きが嫌気され、大型株を中心に売りが先行。競争激化の思惑から下げた通信株も指数の重しとなった。後場には先物主導で日経平均は持ち直し、一時プラス圏を回復したが、直後に失速するなど荒い値動きとなった。
日経平均は、米税制改革法案の成立に不透明感が強まったことを背景にした米株安の流れで下げて始まり、前場には一時200円超安となった。海外勢から休暇前のポジション調整売りも出たとみられる。
日銀によるETF(上場投信)買いへの期待や国内勢の押し目買いに支えられて下げ止まると、後場には先物主導で持ち直し、一時プラス転換。ただ、その後は大引けにかけて再び100円超安へと下げた。
下落率トップは情報・通信
「25日移動平均線をいったん割り込んだことで、売り方に目先の達成感が出て買い直されたようだが、買い一巡後は勢いを失った。目先は方向感のないボックスもみ合いが継続しそうだ」(証券ジャパンの調査情報部長、大谷正之氏)との声が出ていた。
TOPIXは0.81%安だった。東証1部の売買代金は3兆3299億円。セクター別では、33業種のうち上昇したのは水産・農林、空運、小売、証券など6業種。一方、下落率トップは、情報・通信で、海運や電気・ガス、その他金融も下落した。
楽天<4755.T>が第4世代(4G)携帯電話事業に参入すると14日に発表し、先行きの競争激化懸念からNTTドコモ<9437.T>、KDDI<9433.T>、ソフトバンクグループ<9984.T>の大手通信3社が売られた。ソフトバンクとKDDIで日経平均を約70円押し下げた。
ばら積み船運賃の国際指標であるバルチック海運指数の低下を受けて、海運株もさえない動きとなった。一方、電気炉に用いる黒鉛電極の国内向け値上げを発表した東海カーボン<5301.T>が急伸。日本カーボン<5302.T>も高かった。
朝方発表の12月日銀短観は業況の改善を示す内容だったが、市場はサプライズなしと受け止めた。
東証1部の騰落数は、値上がり629銘柄に対し、値下がりが1343銘柄、変わらずが81銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 22553.22 -141.23
寄り付き 22621.36
安値/高値 22478.32─22745.09
TOPIX<.TOPX>
終値 1793.47-14.67
寄り付き 1801.85
安値/高値 1787.04─1804.45
東証出来高(万株) 184421
東証売買代金(億円) 33299.63
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