民進党、年の瀬に「解党的出直し」の断末魔 3択示すも低支持率・離党ドミノで空中分解?
政権交代可能な2大政党制を実現するための衆院小選挙区比例代表制導入を受けて、1996年に旧民主党が結成されて21年余。野党第1党としてのさまざまな変遷を経て2009年9月に政権交代による民主党政権を実現させたが、その後は党内抗争の果ての政権転落と党分裂で現在の混迷を招いたのが民進党(民主党)だ。
その間の多くの年数を党リーダーとして過ごした岡田元代表は5日の会見で、この一年を「ひどい以外の何物でもない。せっかく二十数年間かけて作ってきた野党第一党が空中分解してしまった」と天を仰いで自責の念を吐露した。
仏教派・大塚氏だけに「クリスマス決着」は無理筋
この岡田氏や同氏の後任代表を務めた蓮舫氏は、大塚氏が提案した「新党」や「党名変更」に強く反対している。「苦しい時にじっと我慢しないで右往左往すれば、ますます政権から遠ざかるだけ」と判断しているからだ。
たしかに、現状の再建論は「単なる看板の掛け替え」に終わる可能性は否定できない。次期国政選に向けて再結集しても、共産党との共闘や安保法制の可否といった路線対立が再燃して「ビデオテープでもう一度」(首相経験者)となるのは避けられそうもない。
大塚代表はクリスマスの25日の決着を目指しているとされるが、党内には「政界のサンタからプレゼントをもらおうというのはそもそも無理筋」(民進若手)との声が広がる。仏教に造詣が深い大塚氏は、自らのホームぺージ(耕庵)に記した「学あり、論優れども、心貧すれば、任に能わず」とする耕学、耕論、耕心の「三耕探求」がモットーだが、今回の新党結党や党名変更による民進系再結集はキリスト教と仏教の合体のような「不可能な探求」にもなりかねない。
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