「帰宅恐怖症」のダメ夫が家で復活する方法 残業減で時間だけ増えた男性サラリーマンへ

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一方、妻たちはどうなのでしょうか? 多くの女性は何かしら「習い事」をしているようです。ダンス、フラワーアレンジメント、語学、その他のスキルアップ講座。費用は月5000円~1万円はします。

実はこれだけでは終わりません。専業主婦や「パートタイムで働く妻」なら、その習い事の前後のお茶会やランチ会というイベントがあります。

女性のランチ会でのキーワードは「前菜がちょっとついて」+「パスタかメイン料理」+「デザート」+「ドリンク」。何しろみんなで行くので90~120分は過ごせる場所を選びます。予算は1回税込み1200~1500円くらい。40~50代以降になると2500~3500円くらいにハネ上がります。その分おいしくて有名なお店やホテルのランチブッフェに行けますからね。

ランチでないお茶会でも、値段はさほど変わりません。少なくともドトールやベローチェには行きません。とびきりおいしいスイーツのお店に行きます。これが週に1~2回。こうした小さな幸せを、夫が急に早く帰ってくることで乱されたくはありません。

また、働く女性や、習い事で外へ行く女性はきれいでい続けたいものです。着るものだけでなく、最近は「マツエク」(人工まつげ、月に1回程の頻度で付け替える)やジェルネイルに通う人も多くなりました。どちらも安くて月5000円です。フルタイムやそれに近い状態働く女性の朝活・昼活の費用ともなれば、おおよそ月2万円弱から3万円弱になります。

「HEROパパ」として、復活できる方法がある

いっそのこと、帰宅難民化している男性は、この機会に女性のたくましい行動力を見習ってみたらいかがでしょう? たとえば夕方に1年くらいかけて投資の勉強や、料理の勉強をするとか。投資なら一石二鳥。頑張れば、お小遣い稼ぎになりますよね。

FPだからといって、無理やり投資の話をしているわけではありません。おカネの運用を無手勝流にやる方がとても多いのです。今は、信頼できるプロに伴奏してもらうという選択肢があります。しかもマネー講座は、ほかの習い事よりも割安です。1回や少数回で完結するものも、たくさんあります。

男性は女性よりもまじめですから、いざ「やる!」と決めたら、相当頑張るでしょう。たとえばその運用益で、すし折りやおいしいスイーツを持って「ただいま~」と早く帰宅するのです(成功しなくても、です)。すると、どうでしょう。そこにはかつての「HERO パパ」がよみがえります。もし現状のまま、ただ早く帰宅するのはマナー違反(笑)。だから嫌われてしまうのです。ちょっと気の利いた手土産1つで、一家の平和が必ず訪れますよ。

寺門 美和子 FP、夫婦問題コンサルタント

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てらかど みわこ / Miwako Terakado

大手流通業界系のファッションビジネス経験後、夫の仕事(整体)を手伝い主にマネジメントを担当するが、離婚。「人生のやり直し」を決意、自らの経験を生かした夫婦問題カウンセラー資格取得を目指す中でFPの仕事と出合い、ダブルで資格を取得。顧客には「からだと心とおカネの幸せは三つ巴」とつねに語る。独立系のFP集団「FP相談ねっと」認定FP。相続診断士・終活カウンセラーとしても活動を始め、人生後半の「お金と暮らしと夫婦問題」のコンサルタントとして活躍中。

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