京急が三崎口を「三崎マグロ駅」にした理由

「まぐろきっぷ」値上げしても大人気は続くか

10月5日の「KEIKYU OPEN TOP BUS」運行開始記念式典。三浦市と横須賀市の市長も駆け付けた(筆者撮影)

ただし、販売枚数については強気の姿勢を崩さない。原田一之社長は10月5日、三崎口駅で開いた記念式典で「今年度は20万枚に届くのではないか」との見方を示した。前年度実績を2割強上回り、過去最高を更新するとの見立てだ。

同社によると、今年度は上半期(4~9月)だけですでに12万枚弱を売り上げた。リニューアル後の10月は天候不順で苦戦したもようだが、冬季でも2月には河津桜のシーズンの需要が見込めることから20万枚は達成できるとみている。

値上げの理由はバス以外にも

京急電鉄の営業部担当者は「値上げは何もオープントップバスのためだけではない」と説明する。今回、バスのフリー区間を三崎口駅の北西方面にある横須賀市の体験型施設「ソレイユの丘」の周辺にまで広げたほか、オープントップバス以外にも、ソレイユの丘の遊具チケットや日帰り入浴を新たにレジャー施設券の選択肢に追加。食事場所は「まぐろ3点盛り合せ定食(さざえの壺焼付き)」が食べられる城ヶ島の「濱田屋」など4カ所を加えた。

同社は2016年からまぐろきっぷが利用できる飲食店や施設の混雑状況を、ウェブサイトと三浦海岸・三崎口の両駅に設けた液晶モニターで確認できるようにしている。「空席有り」から「待ち時間2時間以上」まで6段階で表示する仕組みだ。

まぐろきっぷは1日の販売枚数に上限を設けているわけではなく、利用する店舗も自由に選べる。このため休日や行楽シーズンには人気の店舗や施設に客が集中してしまう事態が起きやすい。きっぷの認知度が上がるに従い、混雑する場所が増えてきているのは悩みの種だ。今回のリニューアルによる対象施設の拡大には、選択肢を増やして利用客を分散させる狙いもある。値上げ分の一部は従来からある施設の「分け前」を上乗せすることにも充て、サービス向上につなげるという。

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