ソフトバンクが出資攻勢を掛けられるワケ

しぼむ新興企業の上場意欲

 10月19日、新興ハイテク企業の新規株式公開(IPO)市場が今年再び活発化するのではないかとの期待がしぼみつつある。これらの企業に対して、ソフトバンクや中東諸国などの投資基金から多額の資金が流入しているためだ。写真は東京で7月撮影(2017年 ロイター/Issei Kato)

[ラグナビーチ(米カリフォルニア州) 19日 ロイター] - 新興ハイテク企業の新規株式公開(IPO)市場が今年再び活発化するのではないかとの期待がしぼみつつある。これらの企業に対して、ソフトバンク<9984.T>や中東諸国などの投資基金から多額の資金が流入しているためだ。

資金が潤沢な各投資資金の出資を受けた新興ハイテク企業は、多くの上場企業より規模が大きくなってもなお、非公開状態を維持し、IPOに伴うわずらわしい手続きは御免こうむるという態度を取ることができるようになった。

IPO件数は急減

今週開かれたウォールストリート・ジャーナル紙の会議で、ロイターが取材したベンチャーキャピタリストや起業家、IPO専門家、合併・買収(M&A)仕掛け人などはいずれも、新興ハイテク企業のIPO件数が驚くほど少ないことを話題にした上で、ソフトバンクなどが新興企業の資金調達の構図を変えていると指摘した。

ライトスピード・ベンチャー・パートナーズの投資パートナー、ニコル・クイン氏は「新興企業が(出資の正式な申し込みを記した)タームシートを10枚手に入れたとしても不思議ではない」と話した。

その結果、特にミューチュアルファンドなどが非公開ハイテク企業への投資を拡大した2014年以降、IPO件数は急減している。

過去数週間ではスイッチ<SWCH.N>やモンゴDB<MDB.O>などがIPOを実施し、フォースカウトなどいくつかの案件も控えている。

次ページIPO市場の見通しに不透明感
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • ゴルフとおカネの切っても切れない関係
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 自衛隊員も学ぶ!メンタルチューニング
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
改正対応待ったなし!<br>働き方と仕事の法律

同一労働同一賃金の本格化、中小企業でのパワハラ防止対策の義務化など、今年は重要な改正法の施行が目白押し。2022年に施行される法律の要点に加え、昨年の4月に施行された改正民法も総点検。改正ラッシュへの備えを万全にするための法律虎の巻です。

  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT