南国グアム、日本人大幅減でも盛況続くワケ ミサイル問題の影響はどうなったのか?

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韓国では6社目となるLCCのエアソウルが9月中旬にグアムに就航。時期にもよるが、もはや大手航空券の予約サイトでは、東京からの直行便が約6万円なのに対して、日本から韓国を経由してグアムに向かう場合は3~4万円台のケースもある。

こうした韓国の旺盛な旅行需要を取り込み、グアム全体の来島者数は2017年1~8月で105万人(前年同期比4%増)と過去最高を記録している。同期間に日本人の来島者数が44.8万人(前年同期比10%減)だったのに対し、韓国は43.8万人(同25.7%増)。このまま行けば、通年でついに韓国が上回りそうだ。

「インスタグアム」キャンペーンを開始

グアム政府観光局は10月の新年度(10月~9月期)に合せて新たな来島者呼び込み策として、写真共有SNSのインスタグラムを使った「インスタグアム」キャンペーンを開始。若者に訴求力のあるインスタグラムを使って、青い空や青い海、彩り豊かな花々などをアピールする狙いだ。「インスタグアムのキャンペーンで過去最高数の観光客を呼び込みたい」(デナイト観光局長)。

インスタグラムとグアムで「インスタグアム」。はたしてアピールは届くのか(記者撮影)

グアム政府観光局は「グアムへの来島者数が減るということは、グアムのみならず日本の旅行会社、グアム便を運航する航空会社等にも影響が及び、日本の経済も打撃を受ける事となる。一般メディアは特にグアム取材を差し控えるといった傾向はない。今後も一般の方がご覧いただいて安心できるような露出を粛々と進めていきたい」という。

ただ、10月13日に韓国が米軍と合同で軍事演習を開くと発表すると、北朝鮮の朝鮮中央通信は「われわれはすでに何度か、自衛のためにグアム周辺にへのミサイル発射を含む対抗措置をとると警告した」と報道するなど、再び注目が集まっている。

またグアムは「安い、近い、短い」をアピールすることで日本人観光客を集客したが、結果的に現在の顧客離れを招いたという苦い経験がある。韓国のLCCにばかり頼っていては、同じ経験を繰り返すだけ。はたして、グアムはどう変わっていくのか。

松浦 大 東洋経済 記者

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まつうら ひろし / Hiroshi Matsuura

明治大学、同大学院を経て、2009年に入社。記者としてはいろいろ担当して、今はソフトウェアやサイバーセキュリティなどを担当(多分)。編集は『業界地図』がメイン。妻と娘、息子、オウムと暮らす。2020年に育休を約8カ月取った。

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