南国グアム、日本人大幅減でも盛況続くワケ

ミサイル問題の影響はどうなったのか?

8月中旬に来日し、安全性をアピールするグアム副知事(右)とデナイト観光局長(左)(写真:ロイター/アフロ)

面積の約3分の1を米軍基地が占めているグアムは、沖縄・普天間基地からの海兵隊の移転も予定されている重要な拠点の一つ。北朝鮮は8月9日、そのグアム周辺にミサイルを発射する作戦を検討していると声明を発表した。

グアム政府観光局は北朝鮮がミサイル計画を公表した8月9日、「グアムは安全な渡航先であると保証する」というジョン・デイサン・デナイト観光局長の声明を発表。さらに8月21日に局長とグアム副知事が来日して会見を開き、「米軍の守りは万全で、ミサイル着弾の可能性を0.000001%と伝えられている」と語った。

だが、日本人にとってはなじみ深い南国のリゾートで突如、こうした騒動が持ち上がったことで、修学旅行などはキャンセルが相次いだ。

過熱した報道が影響を与えている

8月にグアムを訪れた日本人来島者数は6.8万人(同13.9%減)と大幅に減少。旅行比較サイト「トラベルコ」を運営するオープンドアが毎月発表している海外ツアー検索人気ランキングによれば、この9月にグアムは第3位(前年同月は2位)に後退、8月対比では検索数が25%減ったという。

ただ、現地でニッコーやハイアットリージェンシー、ヒルトンなど有名ブランドのホテル5軒を所有・運営する最大手ホテル運営会社のケン不動産リースによれば「運営するホテルにおいては特段大きな影響は出ていない。現地に特段変わった様子は見られず、地元への混乱はないという見解」(会社側)。

10月に始まった「インスタグアム」キャンペーンをアピールするデナイト観光局長(記者撮影)

日本における出先機関のグアム政府観光局も「グアム政府と観光局は平和な日常が続いていることを声明文や記者会見などを通して発表しているが、日本において浸透しているとはいえず、加熱した報道が一般の方々に与えている影響のほうが大きい」と困惑ぎみだ。

実際に8月の来島者数総数で見ると、前年をやや下回ったものの8月としては史上2番目の14.3万人(前年同月比0.7%減)を記録。国別で見ると大幅に増えたのは、日本よりも北朝鮮に近い韓国人だった。韓国からの8月の来島者数は5.8万人と、前年同月より24.5%も増えた。

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