失速「希望の党」は、最終的に何を目指すのか 首班指名の候補については口をつぐんだまま

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小池代表は「右でも左でもないフェアウェイを目指す」と述べたが、その内容は不明だ。8日に日本記者クラブで行われた党首討論でも「今後大量に出てくる生活保護ということを考えれば、AI(人工知能)からBI(ベーシックインカム)。財源はどうするかは設計次第」と発言し、政策がこなれていないことが露見した。

そして自身の出馬はあらためて否定した上で、首班指名の候補については口をつぐんだまま。「選挙結果を受けて考える」という姿勢だった。

これで政権を狙うというのだから、もはや意味不明になってしまう。選挙公約が明らかにされたところで、国民はいったい何を基準に投票すればいいのか分からない。

あっと言わせるサプライズはあるのか

7日の街頭演説での小池百合子・希望の党代表(写真:日刊現代/アフロ)

9日午後、小池代表は知事としての公務日程をほとんど入れなかった。どこかで出馬の準備でもしているのだろうか。小池代表にとって政治生命をかけた勝負であるだけに、さまざまな憶測を呼んでいる。

公示日である10日の第一声は、地元である豊島区・池袋で行う予定であるため、いきなり衆院選に出馬して東京都知事を自動失職する可能性も囁かれる。実際にはそれくらいのことをやらない限りは、この劣勢を挽回できそうにない。

全国民をあっと言わせるサプライズは準備されているのだろうか。それとも希望は急速にしぼんでしまうのだろうか。いずれにしろ10日になれば、戦いの火ぶたは切って落とされる。

安積 明子 ジャーナリスト

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あづみ あきこ / Akiko Azumi

兵庫県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。1994年国会議員政策担当秘書資格試験合格。参院議員の政策担当秘書として勤務の後、各媒体でコラムを執筆し、テレビ・ラジオで政治についても解説。取材の対象は自公から共産党まで幅広く、フリーランスにも開放されている金曜日午後の官房長官会見には必ず参加する。2016年に『野党共闘(泣)。』、2017年12月には『"小池"にはまって、さあ大変!「希望の党」の凋落と突然の代表辞任』(以上ワニブックスPLUS新書)を上梓。

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