男が知らない「女性専用車両」乗客の行動実態 熾烈な席取りバトル、座ったとたん荷物整理

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体のサイズの違いという点では、立っている場合も違う。筆者は身長が157cmなのだが、一般車両でそこそこ混んでいると、170~175cm前後の男性がスマホを操作する位置が、ちょうど筆者のほおからまゆのあたりになる。ベンチシートの座席沿いに立てればいいが、そうでないと、文字どおり目から2~3cmの距離にスマホを突き付けられることになる。相手はスマホが他者と接触しなければいいと思っているのだろうが、目の前にスマホを突き付けられた身にはストレス極まりない。

ひざ頭に反対の足のくるぶしを乗せて足を組む、いわゆる「直角組み族」がまずいないというのも女性専用車両ならではだ。直角組み族は、自分の靴底が他人に接触しなければOKと考えているらしいが、他人の靴底を見せつけられるのはかなり不快だ。女子にはことのほか嫌われる。ラッシュ時間帯にはさすがに見掛けないが、比較的早い時間帯だと、2両に1人くらいはいる。

荷物を減らせない女、足を閉じられない男

足を大きく広げて座る人もいない。プリーツスカートの女子高生が足を広げて足の間の床にかばんを置くということはあるが、それでも男性でよく見掛ける大股開きはいない。男性の場合、太って足を閉じられそうもない人をよく見掛けるが、女性ではほとんどいない。

冬場にジャケットやコートのポケットに手を突っ込んだまま座席に座る人も女性ではまず見掛けない。この座り方はひじが外へ張りだして非常に迷惑なのだが、「縄張り」確保のために意図的にやっていると思われる人を、男性ではけっこう見掛ける。

一方、女性専用車両ならではの火種として上げられるのが“荷物整理”である。座席に座ったとたん、荷物の整理を始める人は圧倒的に女性に多い。男性では高齢者に比較的多いが、女性は全世代に分布している。荷物整理の際には必ずひじが上がるので、正面から見ていると両隣の乗客はけっこう嫌な顔をしているのだが、本人はひじが当たっていないからOKと思っているのだろう。しかも短時間では済まない。一通り荷物整理が終わると、今度は探し物を始める。結局、座っている間中ひっきりなしに荷物整理を繰り返す。

いつも乗る電車の2本ほど後の電車で、60歳代半ばと思しき、ひっきりなしに荷物整理をする女性と隣り合わせに座ったときのこと。あまりにも落ち着かないので顔をちらちらと見ていたら、それだけで逆切れされた。「当たってもいないのに何だ」と言って大声で絡まれたのだ。顔を覚えられたらしく、その後同じ電車で顔を合わせたときも、にらみつけられた。この女性は、見掛けるたびに延々と荷物整理をしている。遭遇すると怖いので、この女性が乗る確率が高い電車は避けるようにしている。

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