「筋トレの鬼」は、結局何を食べているのか 最強の食事法「マクロ管理法」の全貌

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ここまでで、マクロ管理法=「食べられるものに制限があってキツそう」と思った人もいるはずだ。だが、何度も言うように決められたマクロバランスの範囲内であれば、調整することは可能である。

原則を知れば、スイーツもラーメンも怖くない

たとえば、ダイエットの大敵である高カロリーな食べ物の誘惑に負けてしまったとき。ラーメンやハンバーガー、スイーツなど、ダイエット時には避けたい食べ物ほど、無性に食べたくなってしまう。ダイエット開始当初はこの誘惑に打ち勝つことができても、意志の力が弱くなってくるとつい魔が差して食べてしまったことは、ダイエット経験者のほぼ全員が経験しているであろう。

ここで最悪なのが、一度誘惑に負けてしまうとすべてがどうでもよくなってしまうことだ。自暴自棄になってしまい、欲望のままに食べ、せっかくのダイエットも水の泡になってしまう。はっきりいって、ダイエット時の誘惑を断つことはなかなか難しい。だが、マクロ管理法であれば、ついつい魔が差してしまっても対応できるのだ。

それはなぜか? たとえば、誘惑に負けてショートケーキを食べてしまったとしよう。通常のダイエット時なら「ショートケーキ=ダイエットの大敵」となり、一度食べてしまったら「今までの努力が台なし」と思ってしまう人も少なくない。

しかし、マクロ管理法の基では、ショートケーキも単なる食品の一つにすぎないし、そのマクロ栄養素も数字にすぎない。ショートケーキなら、「タンパク質:4.59g、脂質:25.3g、炭水化物:29.05g、366kcal」だ。確かに脂質が多すぎることは否めないが、夕ご飯を調整すれば帳尻は合わせられそうだ。

どうだろう、数字だけを見ることで、冷静に判断できるのではないだろうか? 少なくとも自暴自棄になり、暴飲暴食することはなくなるはずだ。

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自暴自棄になる理由として考えられるのは、つい食べてしまった食べ物に「どれくらいの栄養素が入っているか」「摂取したカロリーが、自分の摂取すべきカロリーをどれぐらい上回ってしまったのか」ということをきちんと把握できていないからだろう。得体の知れない未知のものだから、不安にかられてしまう。

だが、マクロ管理法をマスターしていれば、「脂質と炭水化物が多いから、夜はサラダチキンだけだな」などと対処できる。つい魔が差してしまい、栄養バランスが偏ったものを食べてしまっても、マクロ管理法があなたの拠り所になってくれる。むしろ、マクロ管理法なしで行うダイエットなど、暗闇の中を手探りで進んでいる状態に等しい。マクロ管理法という指針が光となりコンパスとなり、あなたをダイエットの成功に導いてくれるのだ。

Testosterone(テストステロン) マッチョ社長

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1988年生まれ。学生時代は110㎏に達する肥満児だったが、米国留学中に筋トレと出会い、40㎏近いダイエットに成功する。大学時代は総合格闘技団体・UFCのトッププロ選手と生活をともにし、最先端のトレーニング理論とスポーツ栄養学を学び、自身も米国にてデビューを果たす。現在は、とあるアジアの大都市で社長として働きつつ、筋トレと正しい栄養学を普及させることをライフワークとしている。2014年よりツイッターを開始。3年でフォロワーが20万人を突破(2017年7月現在)。完全無料のダイエット・筋トレ情報サイト「DIET GENIUS」、無料のアスリートメディア「STRONG GENIUS」の代表を務める。著書に10万部を突破した『筋トレが最強のソリューションである マッチョ社長が教える究極の悩み解決法』(U-CAN)のほか、『筋トレライフバランス マッチョ社長が教える完全無欠の時間管理術』(宝島社)、『尻トレが最強のキレイをつくる』(Miharuとの共著・U-CAN)、『筋トレビジネスエリートがやっている最強の食べ方』(KADOKAWA)がある。
Twitter @badassceo

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