34歳年収650万女性看護師が貯金ゼロの理由 原因は「ストレス解消買い」だけではなかった

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これでは反動が出るのも、仕方のないことかもしれません。休日は「解放願望」が強くなり、前出のように休みのたびに、派手な洋服や靴、ブランドバッグを購入。買うだけでなく、それらを身にまとって、遊びに行ったり、バーで飲んだりすることも多いそうです。「毎月おカネはさっぱり貯まらず、貯金残高もほぼゼロ」というのもわかるような気になりました。

実際、休日のとある日に、Kさんは同じ職場の知人にバッタリ会ったそうですが、その知人はKさんだとわからずに、通り過ぎてしまったそうです。プライベートでの姿は、職場でのKさんとは相当別人になっているようですね。

Kさんの仕事の状況から見て、「一定のストレス解消は絶対必要」でしょう。ですが、年収650万円とそれなりの収入があるにもかかわらず、「貯金ゼロ」なのはさすがに問題です。

「本来の価値観」と「置かれた日常」のズレが問題

さて、Kさんの貯蓄を増やすためには、いったいどうすればいいでしょうか。まず「生活費の内訳」を書いてもらったところ、月収の約40%も「ストレス解消」のための買い物で消費していることがわかりました。40%も使えば、残りは約60%。ほぼ毎日の生活費などで使ってしまいます。

しかし、話を進めているうちに、Kさんは買い物がすごく好きなわけではなく、本来は自然の中でのんびり過ごしたり、家でDVDを見たり、温泉旅行に行ったりして「ボーッと過ごすことに幸せを感じるタイプ」ということがわかりました。なのに、手っ取り早くストレスが解消できそうな「買い物」に走り、本来の自分の価値観とは違ったところに収入の4割もかけてしまっているわけです。仮に1日8時間勤務だとすれば、そのうち約3時間分は、特に必要のないものを買うために働いていることになります。

実は今回のKさんのように、マネー相談を受けていると、「本来の自分の価値観」と「置かれた日常生活」のズレに気づかずに生活をしている人が少なくありません。ストレス解消策といえども、自分の価値観から程遠いところにおカネを使いすぎるのは、時間とおカネの双方を浪費してしまうことにつながります。自分がより価値観を感じるところに、少しでも多くおカネを使うことができれば、心が満たされ、場合によってはおカネもかからず貯蓄する余裕まで生まれる可能性があります。本来、あまりおカネを使わないキャラのKさんなら、十分おカネが貯まりそうです。

しかし、Kさんには、もう一つ悩みがあったのです。

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