北朝鮮の「核攻撃」を封じる3つの具体策

開発自体をやめさせるのは難しい

ひとつは抑止力である。米国とロシア、インドとパキスタンのような核保有国間に緊張が高まったとき、核による「終末戦争」のリスクが、核ボタンを押すのを妨げる圧倒的な力となることが証明された。

米国は1981年に韓国の核武装をやめさせているが、これを再び認めるべきだ。それが政策的に難しいのであれば、そのために沖に配備した核戦力を背景に、米国は断固とした政策を宣言すべきである。もし北朝鮮が核を使うか、あるいは核の深刻な脅威を招いた場合には、北朝鮮を排除すると。

信頼関係の構築も必要だ

2つ目は、冷戦時代にさらなる戦争リスクを減らすためにとった信頼構築を試みることだ。米国と北朝鮮との連絡担当官がワシントンと平壌に配置されるならば、なお望ましい。

国境線の両側に配備された軍や重火器を縮小できるのであれば、奇襲攻撃への危惧も減らすことができるだろうし、同様に、米韓軍事演習を大幅に縮小させれば、北朝鮮の軍事的示威活動も減ることだろう。できることは少なくない。米国は中国やほかの第三国とも連携して、北朝鮮の思惑を傍受する方策にも着手することができる。

3つ目は危機管理である。北朝鮮が韓国をおとしめ脅迫するために、爆弾を用い、韓国海軍船沈没事件のような動きに出るか否かを判断するのは容易ではない。万一有事の際には、エスカレートさせないことが極めて重要だ。

不意打ち的展開により敵方が計画を立てるのに奔走せざるをえなかったキューバ危機や1969年の中ソ国境紛争と違い、朝鮮半島危機は前もって予期し、準備しておかなければならない。米政府と韓国政府とが危機に対応するための然るべき軍事プランを有していることに疑いはないが、過去の核戦争危機から察すると、米国は外交的な準備が十分でない可能性がある。

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