真空国会 読売新聞政治部 著

真空国会 読売新聞政治部 著

副題の「福田『漂流政権』の深層」そのままに、たどり着く先の当てもなく漂流を重ねる政権には、活力あふれる政局の場合とは別の意味で調査報道の腕が試される。読売政治部の手になる政治本は『自民党を壊した男』『検証 国家戦略なき日本』など力作が多いけれど、本書も380ページを一気に読了した。

安倍政権自爆から迷走福田政権の日々については、ここに書かれた多くの事実と分析を新聞ですでに読んだはずではあるが、追加取材も織り交ぜ政局と立法の過程を多くの固有名詞によって鮮明に浮かび上がらせている。こうして体系化し時系列で追うことで、政治の劣化が救いがたく進んでいることがよくわかる。

臨時国会終盤の民主党の迷走ぶりを改めて整理、提示されると、たとえ同党が衆院で第一党となっても今以上の政局混迷が続きかねないと痛感させられた。福田・ブッシュ会談の顛末など冷や汗ものの外交の内幕も垣間見せてくれる。(純)

新潮社
1680円

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