ロシア有力者がトランプ物件に投資している 「トランプ」ブランドの不動産を買い漁り
タワーマンション7棟のうち6棟は、トランプ氏が2001年に米国人不動産デベロッパーのデザー父子とライセンス契約している。同契約の下、不動産にはトランプ氏の名を冠し、同父子が管理している。
息子のヒル・デザー氏はインタビューのなかで、同プロジェクトは初期販売で20億ドルを売り上げたと語った。そこからトランプ氏は手数料を得たという。秘密保持契約を理由に、手数料の金額について同氏は語らなかった。一方、トランプ・オーガニゼーションのガーテン氏は、トランプ氏が定額と歩合の両方から所得を得ていたと述べたが、詳細は明らかにしなかった。
フロリダ州マイアミの大手不動産デベロッパーであるエドガルド・デフォルトゥーナ氏の推計によると、同様のブランド化されたプロジェクトに支払われた標準的な料金に基づくと、トランプ氏が初期販売で得た手数料は1─4%だという。だとすると、トランプ氏はサニーアイルズのタワーマンションで計2000万─8000万ドルを得たことになる。
6棟のうち1棟からは今でも利益
トランプ大統領は、フロリダ州にある7棟すべてのタワーマンションでその後に販売された分の手数料は受け取っていない。
だが、昨年の大統領選中に提出された資産報告書によると、トランプ大統領はサニーアイルズにある6棟のうち1棟からは今でも利益を得ている。トランプ氏は「Trump Marks Sunny Isles I LLC」という企業から10万─100万ドルを受け取ったと報告書にはある。デザー氏によると、こうした資金は、ホテルとマンションの複合施設「トランプ・インターナショナル・ビーチ・リゾート」から得たものだという。
トランプ氏は、フロリダ州ハリウッドにあるもう1つのタワーマンション「トランプハリウッド」からの所得を申告していない。同マンション200戸から同氏が長年どのくらい稼いだかは不明だ。
差し押さえ物件の競売で180戸を引き受けた投資ファンドBH3は、トランプ氏に1戸当たり2万5000ドルのライセンス料を支払ったと、同ファンドの共同創設者ダニエル・レベンソーン氏は述べた。もし残りの20戸からも同額のライセンス料を得ていたのであれば、トランプ氏は500万ドルを手にしていたことになる。
ガーテン氏はトランプ氏の手数料について確認するのを差し控えた。