格安スマホ好調!大手携帯会社はピンチか 低価格サービスへ顧客が流出
こうした総務省の姿勢は、MVNOがある程度競争力をつけるまで変わらないとみられる。そこで、大手携帯通信会社は「低価格を求めるユーザーがある程度流出するのはやむを得ない」と判断したのだろう。可能な限り自社に収入が入るように、自社のネットワークを用いたMVNOを広げたり、サブブランドを味方につける動きが加速している。
実際、KDDIは2016年からグループのUQコミュニケーションズが展開する「UQ mobile」で大幅なテコ入れを進めた。同年12月にはネット接続やMVNOを手掛けるビッグローブを買収するなど、MVNOを着実に広げている。
ソフトバンクは、ユーザー獲得が進むサブブランド「ワイモバイル」に一層力を入れている。2月からは、ヤフーの有料会員サービス「Yahoo!プレミアム」と同等のサービスが無料で利用できる「Yahoo!プレミアム for Y!mobile」を、主力の「スマホプラン」などの契約者に対して提供しているのだ。
最大手のドコモはどうする?
それでは、9割以上のMVNOに回線を提供するドコモはどうか。こちらはMVNOに対してコンテンツを提供している。「dTV」(動画見放題)や「dマガジン」(雑誌読み放題)など、自ら展開するコンテンツサービス「dマーケット」(どの携帯通信会社のユーザーでも利用可)をユーザーに積極的に使ってもらおうということだ。
多くのMVNOは通信以外のコストを削ってサービス提供していることから、大手のように独自サービスを開発・提供するのは難しい。そこで多様なコンテンツを持つドコモと協力し、サービスの魅力を高めることで、加入促進へとつなげているわけだ。
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