メキシコ国境沿いの壁、公約通りに建設へ トランプ氏が2つの大統領令に署名
[ワシントン 26日 ロイター] - トランプ米大統領は25日、メキシコとの国境沿いに壁を建設するほか、不法移民を保護する自治体への連邦補助金を止める大統領令に署名した。
また、トランプ氏は数日中にも新たな大統領令を出す方針で、難民の入国を制限するほか、シリア、イラク、イラン、リビアなどイスラム教徒が多い中東・北アフリカ出身者へのビザ発給を停止するとみられる。
この日署名された2つの大統領令は、メキシコとの国境沿い約3200キロにわたって壁を建設をするほか、不法移民を受け入れる州や都市への補助金を停止し、入国管理職員を増員する内容。
トランプ氏は署名後、「南部の国境は危機の真っただ中にある。中米からの不法移民が前例のないほど急増し、メキシコと米国に損害を与えている」と指摘。対策を始めることで両国の治安が改善するとし、「国境がない国家は国家ではない」と強調した。
トランプ氏はABCニュースのインタビューで、直ちに壁建設計画を策定し、数カ月以内に工事を開始する方針を表明。メキシコに「100%」の費用返済を求める考えも示した。メキシコ側は建設費支払いに応じないとしている。
この大統領令署名を受け、移民支援団体などは反発を強めており、多数の人々の人権や自由を危険にさらし、メキシコを敵国として扱っていると非難している。
不法移民を保護する措置を取っているのはニューヨーク、ロサンゼルス、シカゴ、フィラデルフィア、ボストンなどの都市で、首長が民主党系の自治体が多い。
移民支援団体「Southern Border Communities Coalition」代表のクリスチャン・ラミレス氏は「国境の壁は市民の自由を代償にした政治劇だ」と批判した。
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