鉄道界のこの1年は?2016年のニュース10選 北海道新幹線開業、地震被害、新型特急…

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2016年3月の北海道新幹線開業で、北海道から九州までが新幹線で結ばれた(撮影:今井康一)
2016年も残りわずか。今年の鉄道界は、北海道新幹線の開業や、各地での観光列車・特急列車の登場や導入計画といった明るい話題の一方、熊本地震による南阿蘇鉄道などの不通、JR北海道による「単独では維持困難な路線」の発表、留萌線の一部区間廃止といったニュースも目立った。数々の出来事から10件のニュースを選び、今年を振り返ってみた。

ついに北の大地へ新幹線が

1)北海道新幹線・新青森―新函館北斗間が開業

2015年の北陸新幹線金沢開業に引き続き、2016年も新幹線が注目を集めた年だった。3月26日、北海道新幹線の新青森―新函館北斗間約149キロメートルが開業。基本計画の正式決定以来40年超、新幹線は津軽海峡を越え、ついに北の大地へと乗り入れを果たした。

青函トンネルを含む約82キロメートルの区間は、貨物列車の走る在来線と共用という過去に例のない方式。開業直後には新幹線用レールと在来線用レールの間に落ちた金属片によってシステムが誤作動、緊急停止するといった事態も発生したが、その後は安定した運行が続いている。

当初は低調な予測だった乗車率も、JR北海道が発表した開業後半年間の実績では、普通車・グリーン車・グランクラスを合わせた平均が39%と予想より好調。対前年比では約1.7倍の増加となった。

だが、貨物列車と線路を共用するという制約から、青函トンネル内の最高時速は140キロメートルに抑えられており、東京—新函館北斗間の所要時間は最速で4時間2分。「4時間の壁」はギリギリ越えられず、高速化への課題は残る。開業に伴う人気が落ち着くであろう2年目からが正念場となる。

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