クックパッド「レシピへの集中」に潜む危険性 穐田前社長と佐野氏の関係はどうなるのか

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「今の時代、検索してくれることを前提に、客を待っている姿勢のメディアは廃れる。レシピの数が多いだけで勝ったつもりになっていては危ない」と、納氏は指摘する。

今のところはクックパッドが主婦層、新興メディアが若年層と、メインターゲットに違いがあるものの、スマホに慣れ親しんだ若年層が成長していくにつれ、勢力図は大きく変わってしまうかもしれない。

クックパッドは来期以降、エンジニアやデザイナーの採用を年間200人程度まで増やす予定だ(現在の本体の社員数は約200人、海外を含むと250人)。レシピ・料理の領域でサービス開発を進めるほか、海外開拓に邁進していく考えだが、険しい道が続きそうだ。

穐田氏と佐野氏の微妙な関係は?

穐田氏はオウチーノのトップに就任するのだろうか(写真:編集部)

そしてもう一つ気になるのは、ネット業界の実力者であり、今回MBOに動いた穐田氏の動向だ。

同氏は10月にも、東証マザーズに上場する不動産情報サイト運営のオウチーノに対しTOBを実施。現時点では投資家という立場に過ぎないが、3月末に退任予定の井端純一社長に代わるトップ就任もささやかれている。

また、穐田氏は今回のMBO発表と同時にクックパッドの執行役を退いたものの、取締役には残っている。佐野氏や現経営陣との微妙な関係には、いつ終わりが来るのだろうか。

長瀧 菜摘 東洋経済 記者

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ながたき なつみ / Natsumi Nagataki

​1989年生まれ。兵庫県神戸市出身。中央大学総合政策学部卒。2011年の入社以来、記者として化粧品・トイレタリー、自動車・建設機械などの業界を担当。2014年から東洋経済オンライン編集部、2016年に記者部門に戻り、以降IT・ネット業界を4年半担当。アマゾン、楽天、LINE、メルカリなど国内外大手のほか、スタートアップを幅広く取材。2021年から編集部門にて週刊東洋経済の特集企画などを担当。「すごいベンチャー100」の特集には記者・編集者として6年ほど参画。2023年10月から再び東洋経済オンライン編集部。

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