遠藤憲一「コワモテ」なのに好感度抜群の理由 日本一に上り詰めても謙虚で手を抜かない

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ようやく2009年の「湯けむりスナイパー」(テレビ東京系)で連ドラ初主演を飾ったときは、すでに47歳。実にデビューから約30年もの年月が経過していました。このときの役は、「温泉旅館で働く元殺し屋」という遠藤さんらしいものでしたが、同年の同時期に出演した「白い春」(フジテレビ系)の役は、心優しいパン職人。主演の阿部寛さんが元暴力団員を演じる一方、遠藤さんは「コワモテなのにマジメで臆病なキャラ」を演じて、そのギャップで話題を集めました。

「白い春」での熱演後は、悪人や犯人役よりも、善人や刑事役のほうが増えるなど、新たに“人情派”のイメージも定着。さらに、昨年の「民王」(テレビ朝日系)では、「外見はコワモテの総理大臣なのに、中身は女子力の高い大学生」という難役に挑戦。涙目でオロオロしたり、体育座りでメソメソしたり、パンツ一丁の姿を見せることで、年齢性別を問わず「かわいい」という絶賛の声があがりました。

その他にも、「ドクターX」の腰ぎんちゃくキャラの外科医や、「お義父さんと呼ばせて」の若い女性にデレデレのお茶目な中年男など、コワモテのギャップを生かす演技を連発。また、マツタケ狩り名人にふんした「ホクトプレミアム霜降りひらたけ」のCMで笑わされた人も多かったのではないでしょうか。

これらのギャップが生まれたのは、「単に顔が怖いから」というだけではありません。遠藤さんが1つひとつの作品に全力投球しながら、「長い年月をかけてコワモテのイメージを浸透させたから」であり、「最大の武器を巧みに利用したから」なのです。みなさんのようなビジネスパーソンも同様に、長い年月や最大の武器を生かしてギャップを生み出すことで、これまで以上の高評価と好感度が得られるでしょう。

たとえば、営業職でクロージングトークを評価され続けてきた人が、ひそかにウェブの技術や会計の知識を身につけていたら、ギャップを感じさせられるのではないでしょうか。俳優業に限らずビジネスシーンにおいても、年月と最大の武器以上に信頼性の置けるものはありません。長年培ってきた武器がある人は、それを生かしたギャップを感じさせて高評価と好感度を得ればいいのです。

どんなときでもしっかり顔を見せる

次に注目したいのは、遠藤さんのたぐいまれなる“顔見せ力”。視聴者が遠藤さんを「一度見たら忘れられない」のは、やはり「顔が怖いから」だけではありません。しっかり顔を上げて前を見ているから、視聴者は遠藤さんのことを強く認識・意識してしまうのです。

顔を上げてしっかり見せているからこそ視聴者は、暴力団員役のときは迫力を感じ、温厚な父親役のときは応援したくなり、コミカルな役のときは思わず笑ってしまうなど、その演技に引き込まれるのでしょう。遠藤さんがコワモテばかりでなく、さまざまな役柄を演じ分けられるのは、「表情の変化をしっかり見せて、繊細な感情を表現できる」からなのです。

一見、当たり前のように感じるかもしれませんが、芸能人ですら自分の顔をしっかり上げて見せていない人が少なくありません。たとえば、遠藤さんがバラエティ番組に出演したとき、強烈な個性を持つ芸人たちにも存在感で負けていないことがそれを証明しています。

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