関電総会、広い会場シフトはカラぶり 橋下氏も欠席、会社は「原発のおかげ」強調
市長である橋下氏が欠席した筆頭株主の大阪市は、「取締役の個別報酬開示」「原子力発電の代替電源の確保」「発送電分離に向けた事業形態の革新」や、グーグル日本法人元社長の村上憲郎氏の「取締役選任」など11議案を提出。趣旨説明の最中には、再三にわたって、やじや怒号が飛び交った。
結局、今年の株主総会でも、昨年同様に、株主提案はすべて否決された。会社側が提出した1号議案については、「原発の核燃料を売却して、別途積立金の取り崩しを減らすべき」との修正動議が入ったが、こちらも否決された。
過去最多出席者だった昨年の3分の1止まり
昨年の株主総会では、来場者数は過去最高の3842人を記録。今年はそれを上回る可能性もあるとみて、関電は会場をより収容人員の大きいワールド記念ホールに設置した。
ただ、出席者は過去5番目の多さになったとはいえ、昨年に比べれば3分の1の1269人にとどまった。橋下氏が姿を見せなかったこと、天候不順や、場所がこれまでの大阪府下から神戸市のポートアイランドへと遠くなったことが、大きく影響したもようだ。総会所要時間も4時間48分となり、過去最長だった昨年の5時間32分を下回った。
総会終了後、場所を大阪市の関電本社近くに移して行われた記者会見では、記者団から、兵庫県、京都市からの原発依存度を下げるという要請に対し、「真摯に重く受け止めて経営に生かす」との回答の具体的な意味などについて質問が上がった。
八木社長は「低廉、安定した電力供給を達成するにはエネルギーのミックスが大事。今後の電源構成については、国のエネルギー政策の状況を踏まえながら考えていく」と従来からの説明を繰り返した。昨年同様、出席した株主との意見、立場の違いが浮き彫りとなった1日だった。
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