1ドル107円半ばへ、米長期金利上昇がけん引 いったん1ドル110円方向との見方も

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 11月14日、午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の107円半ばだった。午前の取引で107円台に乗せると、午後も米長期金利の上昇を横目にしっかり推移した。写真の紙幣はソウルで2010年10月撮影(2016年 ロイター/Truth Leem)

[東京 14日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の107円半ばだった。午前の取引で107円台に乗せると、午後も米長期金利の上昇を横目にしっかり推移した。

午後のドルは午前の高値107.59円を上回り、一時107.63円まで上昇した。正午以降は107.30─40円台を中心にもみ合っていたが、米10年債利回りが2.21%前半までじりじり上昇すると、ドルも小幅に強含んだ。

日銀の黒田東彦総裁は、米大統領選のトランプ氏勝利について「これまでのところ市場は歓迎ムード」であるとの認識を示し、新政権の下で適切な政策運営が行われ、米国や世界経済に好ましい影響もたらすこと期待していると述べた。

市場では、ドルはいったん110円方向に向かうとの見方も出ている。「12月利上げや次期政権の政策に期待が出やすい。年末に向けてドル高になる経験則のようなものもあり、クリスマスあたりまでドル高/円安の雰囲気が続きそう」(国内金融機関)との声が聞かれた。

一方、この強気相場は「米大統領選後のユーフォリア(幸福感)がもたらしたものであり、(ドルに)110円まで行くようなエネルギーはない。ここから上がっても、108円台で頭を抑えられるだろう」(三井住友信託銀行のマーケット・ストラテジスト、瀬良礼子氏)との指摘もある。

<午前の取引で107円台に上昇>

午前の取引でドルは約3カ月半ぶりに107円台へ上昇した。107円付近の売りをこなし、ストップロスを巻き込んで上昇に弾みをつけると、上値めどとされていた7月21日高値107.49円を抜け値を伸ばした。

ファンド勢や欧米投資銀行は、米債売りとドル買いを組み合わせたモメンタムトレードを活発化させており、特段の材料がなくても、ドル買い/米債売りが広がりやすいという。

午前は中国で複数の経済指標が発表された。為替市場に目立った影響はなかったが、「ドル高をいいことに中国がどんどん人民元を切り下げていくのが気になる」(国内銀)との声が聞かれた。

中国人民銀行は、人民元の対ドル基準値を1ドル=6.8291元とし、前営業日終値の6.8150元に比べ、ドル高/元安水準に設定した。

ドル/円<JPY=>   ユーロ/ドル<EUR=> ユーロ/円<EURJPY=>

午後3時現在 107.60/62 1.0790/94 116.11/15

午前9時現在 106.87/89 1.0821/25 115.65/69

NY午後5時 106.63/69 1.0850/61 115.76/80

 

(為替マーケットチーム)

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