ワタミ株主総会、離職率や残業時間にも言及 渡邉会長の参院選出馬受けお土産は廃止

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同社では従来、総会に参加した株主に、お土産としてワタミグループで使える1000円の割引券を配布していた。しかし、今年は創業者で会長の渡邉氏が5月31日に参議院選への出馬を発表したことにより、「会社の株主総会は選挙や政治活動とは全く別物なので、公職選挙法との関係はないが、誤解を持たれないように今年は自粛した」(会社側)という。

その一方、今2014年3月期は創業30周年記念配を実施し、1株あたり25円から30円に配当予想を引き上げることを、総会当日の6月8日付で発表した。

「離職率」「残業時間」などについて説明

10~12時にかけて開かれた株主総会では、昨年同様に議長の桑原社長がスライドを使って業績の説明を行った。

業績動向だけでなく、人事労務関連の情報として、3年以内離職率が前2013年3月期実績で42.8%と、厚生労働省がまとめた宿泊業・飲食サービス業界平均の48.5%を下回っていることや、平均残業時間が月38.1時間と、同社が締結した36協定で定めた上限45時間を下回っていることを説明。

ワタミの労働環境について批判的な報道が相次ぐ中、「株主に心配をかけて申し訳ない。今後も働きやすい環境を作っていく」と桑原社長がコメントする場面もあった。その後20分ほど株主からの質問に答え、「剰余金の分配」「取締役5名選任の件」「補欠監査役1名選任の件」という3件の会社提案はすべて承認された。

その後、経営幹部らが外食、介護、宅配弁当、農業などそれぞれの事業について今2014年3月期の見通しを解説。株主ほか参加者からの質問に答えた。

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