外食業界を「ブラック」と決めつけていないか 就活に役立つ、外食「優良企業」3社はこれだ

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修理業者としては、メンテキーパーに加入することで、安定して一定量の仕事を紹介してもらえるメリットがある。参加する修理業者の増加でサービス対応力が高まり、それが利用店舗の増加にもつながっている。

シンプロメンテは2013年にマザーズに上場し、それ以降も利用店舗数は増加の一途。2017年2月期は、売上高55億円(前期比11%増)、営業利益2億5000万円(同18%増)と、2桁の増収増益を見込む。サービスを提供しているのは約2万6000店舗に上る。

2016年10月の決算説明会で内藤会長兼社長は、第2の創業を実現するとして、事業を積極的に拡大させると宣言した。東京都大田区で創業し、現在は品川に本社を置いているシンプロメンテの取引店舗は、関東地区が約半分を占めている。今後は事業エリアの拡大とサービス内容の充実を図る。

これまで新卒採用を行っていなかったものの、2017年以降は採用開始を検討している。従来は第2新卒を採用していたが、新卒採用も行うことで、人材強化を加速させる方針だ。

内藤会長兼社長は説明会で、従業員の待遇に関する質問に対し、「(昭和の高度成長期に首相だった池田勇人氏が唱えた)所得倍増を社員が実現できるような会社にしたい、と思って経営してきた」と語った。シンプロメンテの平均年収は524万円。メンテナンス業界で売上高1位のイオンデライトの472万円を大きく上回っている。

外食業界では、大手企業が”ブラック企業”と大きく報道されたこともあり、業界を厳しい目で見ている就活生は少なくない。しかし、従業員に対して、温かい配慮を忘れない企業もある。

むしろキャリアアップの機会に

同様にぐるなびも、事業拡大したこの10年間で、従業員の待遇を大きく改善。平均年間給与は449万円から573万円へと100万円上がった。業績拡大に伴い、2割以上も給与水準をあげたことになる。

また、従業員数は573名から1586名へと約3倍に拡大。組織の規模が大きくなることによって、さまざまな仕事をするチャンスが増え、キャリアアップを実現した社員は少なくない。

外食関連企業の場合、年収が低いだけでなく、定着率が低いことでキャリアアップが難しい、というイメージがある。が、その外食業界の中にも成長企業はあるし、年収が伸びている企業があることを知っていただきたい。こうした成長企業では、キャリアアップのチャンスをつかみやすいものだ。

小島 一郎 企業アナリスト

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こじま いちろう

上智大学卒業後に入社した山一証券経済研究所の企業調査部時代から約20年にわたって、多くの企業を調査、分析してきた企業アナリスト。現在、リサーチを基盤としたPR会社である分析広報研究所のチーフアナリストとして、上場企業を中心に年間700社超の企業リサーチの陣頭指揮をとっている。

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