テレビを見ながらTwitterやLINEのグループで感想を言い合っていると、友達と一緒にテレビを見ている感覚になります。20代や30代でもテレビとスマホを併用している人は多いでしょう。お父さん世代では、テレビを見ながらネットの掲示板を見ていた人もいるのではないでしょうか。リビングにいる家族と話しながら試聴するのもいいですが、その番組を心から楽しんでいる人と見るとさらに盛り上がるものです。音楽番組に好きなアーティストが出たとき、ドラマで好きなアイドルがラブシーンを演じたとき、話したいのは共通の志向を持った友達です。
こうしたテレビとスマホの連動企画は、テレビ各局が取り組んでいます。日本テレビは2013年、音楽に合わせてスマホでゲームをする番組を放送しました。2016年7月に放送したドラマでは、主人公のInstagramアカウントが実際に開設されるというSNS連動の企画も行われています。最近ではCM連動の企画も行われており、テレビも新たなステージを迎えているようです。
動画サイトから人気が出た「PPAP」
テレビといえば、動画サイトへの興味も気になるところです。サイバーエージェントが2015年8月に発表した「国内動画メディアの接触率」の調査によると、10代が動画を試聴するデバイスは、テレビとスマホがほぼ同率だそうです。中高生が何を見ているかといえば、NHK放送文化研究所の調査によるとミュージッククリップやお笑い、見逃してしまったアニメやドラマの動画だそうです。スマホばかり見ていると思われがちですが、同じぐらいテレビも視聴し、動画サイトでもテレビ番組を見ています。
そして今、中高生に最も人気の動画は、ピコ太郎というシンガーソングライターの「ペンパイナッポーアッポーペン」です。テクノサウンドに合わせて不思議なダンスを踊る、通称「PPAP」と呼ばれる動画です。YouTubeの再生回数は執筆時点で3700万回を超え、若い女性向けのファッション&音楽イベント「GirlsAward 2016 AUTUMN/WINTER」にも登場し、会場を沸かせました。動画投稿サイト「MixChannel」に双子ダンスを投稿し人気になった現役女子高生の「まこみな」も、ピコ太郎とコラボしています。
MixChannelは「お気に入り」にした動画の音声をBGMに設定できるため、同じ曲で踊る動画も簡単に作ることができます。「ペンパイナッポーアッポーペン」がタグ付けされている動画は、執筆時点で3500以上。女子2人で、男子1人で、カップルで、PPAPを踊っています。そしてあの人気自撮りアプリ「SNOW」にも、PPAPの顔認証スタンプが登場しました。こうした素早い対応があるからこそ、SNOWは若者の心をつかむのでしょう。
テレビ、スマホ、動画サイトやアプリの垣根を持たない中高生たちは、自然にさまざまなデバイスを使って楽しんでいます。オトナになったら斬新なコンテンツを生み出しそうですね。
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