楽園ハワイ、3年後に迫る「価格競争」の熾烈 JALの牙城を航空各社が虎視眈々と狙う

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JALは1954年、初の国際線として、羽田─ホノルル─サンフランシスコ線を就航。以来、ハワイ路線は、JALの牙城だった。

そこに攻め入ったのがハワイアン航空だ。2010年に国際線乗り入れが可能になった、羽田空港からホノルル線を飛ばし、日本市場に参入。その後は関西国際空港や新千歳空港にも乗り入れた。JTBとエイチ・アイ・エスの両担当者は、「全国的なハワイ旅行需要を刺激するターニングポイントとなった」と見る。

今年同社はさらにアクセルを踏み込む。7月には成田─ホノルル線を開設。羽田で米国行きの発着枠が拡大することを受け、12月には既存のホノルル線を週7便から週11便に増やして、ハワイ島のコナ国際空港への路線も週3便新設する。

虎視眈々と逆転を狙うANA

「ハワイに特化した航空会社はわれわれだけ。(機内食やアメニティなど)飛行機に乗った瞬間からハワイを感じてもらえる。価格とは別の価値を提供する」。テオ・パナジオトゥリアス上級副社長は自社の強みをこう表現する。

一気にシェア逆転を狙うのがANAである。3年後には同社が市場を大きく変えることになるかもしれない。

ANAは2019年、かつてのジャンボ機を上回るサイズの2階建て超大型機「A380」を3機、ホノルル線に投入する。座席数は500前後とみられ、現在の供給量からすると、少なくとも2倍以上となる計算だ。「一般的に観光路線は収益を上げにくいが、需要が盤石なハワイは特別。従来はビジネス客重視だったが、ファミリーや富裕層など客層の幅を広げていきたい」(ANAホールディングスの辻浩平・経営企画部長)。

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