日銀人事は大正解!安倍首相、手堅いですね 最強の経済ブロガー、ぐっちーさんが太鼓判

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そのおかげで、世界中が流動性破綻から逃れたのです。ノーベル平和賞・経済学賞の価値は十分にありますぜ。

しかしながら、どうもそうは問屋が卸さないようでして、どこかのおやじさんから「デフレの張本人」呼ばわりされている。世界中にマネタリーベースの供給増加を説いた「伝道師」に向かってデフレの張本人!!なんていったら、罰が当たりますよね~…

日銀はマネタリーベースでは2000年以来、資金供給を続けています。その規模は世界最大という事実をどうして見逃すのでしょうか・・・

と、愚痴っても始まりませんが、次は黒田さん。

とっても良い選択なのではないかと思います。

黒田さんは「自分で飛んだ経験」がある

まず、これだけ複雑化している世界経済の中できちんとコミュニケーションができる人であり、しかもアジア開発銀行総裁ということもあり、アジアとの人脈もしっかりある。これからますます重要になるアジアの国々とのパイプは、かなり有効であろうかと思います。

そして何より、実務経験があることでしょう。

日銀は短期市場を通じて、つねにマーケットと対峙せねばなりません。相手は「生き馬の目を抜く」ともいわれる「つわものぞろい」、というか、強盗並みの動きをするわけです。そういう連中を相手に学者や、「しろーと連中」が戦って勝てるわけがない。よく例に出しますが、学者の方は「鳥はこうやって飛びますよ」、と解説はするものの、自分で飛んだ経験がない。

たとえば私は、詳しい流体力学は知りませんが、毎日マーケットという現場で飛んでいるわけです。実際1億円すら先物の売買をしたことがない人が、日銀総裁なんてやってもうまくいくはずがない。

マーケットにトレンドが出来上がるときのパワーというのは、経験者じゃなきゃわかりません。まさにギリギリの選択を迫られます。その点、黒田さんなら、大蔵省や財務省で、国債市場も為替市場も経験されているわけですから、あまり怖いものはない。

次ページ黒田「次期総裁」が直面する課題は?
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