三菱電機、16年度予想を下方修正 産メカなど円高影響 産メカなどに円高の影響
[東京 28日 ロイター] - 三菱電機<6503.T>は28日、2017年3月期の通期連結業績予想(米国基準)を下方修正し、営業利益の見通しを従来の2600億円から前年比22.0%減の2350億円に引き下げた。円高により主力の産業メカトロニクスや重電システムの利益予想が従来に比べ下振れすることによる。
修正した営業利益予想はトムソンロイターがまとめたアナリスト19人の予測平均値2793億円を下回っている。
従来、4兆2800億円と見込んでいた売上高は前年比4.9%減の4兆1800億円に、2000億円とみていた当期利益は同23.4%減の1750億円に予想を引き下げた。
松山彰宏専務は記者会見で通期予想について「下方修正幅そのままが為替の影響」と述べた。第2・四半期以降の為替想定はドル/円については年度当初の105円で維持したが、ユーロ/円は120円から115円に修正した。
下方修正への為替影響について松山氏は、「ユーロは100億円程度の売り上げの減額」と説明。そのほか、人民元、タイバーツ、香港ドル、韓国ウォン、豪ドルといった同社の拠点のある通貨に対する円高も影響しているという。
この結果、部門別営業利益は従来1460億円とみていた産業メカトロニクスが1240億円に、550億円としていたた重電システムは4900億円に予想を引き下げた。
16年4─6月期の営業利益は前年同期比9.3%増の597億円だった。売上高は前年同期比6.2%減の9270億円、当期利益は同7.3%減の429億円だった。円高のマイナス影響は売上高で590億円、営業利益で180億円に上った。
この間の産業メカトロニクスの営業利益は324億円(前年同期比104億円減)だった。主力のFA(ファクトリー・オートメーション)システムは海外での製造業の設備投資の減速や国内製造業需要停滞が響いた。欧州向け空調機器が好調だった家庭電器は317億円(同155億円増)と好調だった。
松山氏は、中国での事業状況について「春先からFA関連はスマホ関連の受注が少し戻ってきている。中国政府が注力している新エネルギー、電気自動車向けリチウムイオン電池などのメーカ―の需要が出てくるのでは」などと説明した。
*内容を追加し、カテゴリーを変更しました。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら