ISAレースのカギは「口座開設」の簡素化

日本版ISA導入で始まる銀行・証券の口座獲得戦争(2)

 

日本版ISAの課題は多い。手続きの煩雑さを克服できるか(野村證券、撮影:吉野 純治)

 

2014年1月の開始に向けて、銀行、証券会社の間でテンションが急上昇しだした投資非課税制度、日本版ISA。だが、国民レベルで同制度が十分に理解されたわけではない。専用口座開設の手続きには煩雑な部分があることも否めない。じつは、そこがISAレースの鍵を握る。

紆余曲折のうえ、「10年間」で決着

日本版ISAは、少額投資の譲渡益、配当に対する非課税制度の仮称だ。その「本家本元」であるISA(Indivisdual Saving Account)は英国が1999年4月に創設した非課税貯蓄制度。いまや、世帯普及率が40%に達する国民的な貯蓄制度となっている。

わが国でも、ISAのような非課税制度の導入を、という発想が生まれたのは08年のことだった。そこには、わが国が抱えた様々な論点があった。株式市場の長期低迷による投資効果の乏しさ、若者世代の貯蓄率の著しい低下、一部の売り手の間で横行する不適切な販売姿勢等々である。そこで、金融庁は09年度税制改正に「日本版ISAの導入」を盛り込んだのだが、結局、改正を経たうえで最終的な政治決定が下されたのは今年1月だった。

次ページ3年や5年と、10年では大きな違いがあった
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