米大統領選、争点は「経済とテロ」に絞られた 有権者に好かれていない2人の候補の戦い
7月18日の週に米オハイオ州クリーブランドで開かれる共和党全国大会と、その翌週にペンシルベニア州フィラデルフィアで開かれる民主党全国大会を控え、2016年の米大統領選は予備選からいよいよ選挙人を選ぶ一般投票へと移ろうとしている。
共和党ではドナルド・トランプが7月7日に首都ワシントンを訪れ、200人以上の共和党下院議員、41人の共和党上院議員とそれぞれ会合を行った。下院議員との会合は比較的、首尾よく行った。ポール・ライアン下院議長がトランプ支持に向けて、党の結束ムードを高めようと務めたのがその一因だ。ところが、上院議員との会合では、トランプは自分を大統領候補として公式に支援しない複数の上院議員を公然と批判。結果、会合というよりはけんか腰の討論会のようになってしまった。
大統領選の次の焦点は?
一方、民主党では7月5日に大きな出来事があった。ジェームズ・コミー連邦捜査局(FBI)長官が、1年に及ぶ調査の結果、国務長官時代のヒラリー・クリントンの機密情報の取り扱いについて、彼女を刑事追訴しないよう勧告すると述べたのだ。これはロレッタ・リンチ司法長官にも受け入れられ、クリントンの機密情報取り扱いに関する法的問題は終結した。しかし、連邦議会の共和党議員はクリントンが大統領には不適格であると証明しようと、国務長官時代の行動に関する新たな問題を提起しようと躍起になっている。
もう一つの大きな動きは、7月12日にクリントンと指名争いを行ったバーニー・サンダース上院議員がついにヒラリー・クリントンへの支持を正式に表明したことだ。サンダース上院議員は依然、自身の考えが民主党の政策綱領に反映されるよう求めているが、トランプを打ち負かすために民主党が一致団結する必要があるという点ではクリントンに同意している。
さて、大統領候補者にとって次に大きな焦点は、副大統領候補に誰を選ぶかだ。専門家たちは副大統領候補の選択は大統領選の結果にはめったに影響しないと言うが、例外もある。
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