三菱自「軽生産再開」に地元企業が冷たい理由

サプライヤーが学んだ"過去の教訓"とは

三菱自動車は5月12日に日産自動車との資本業務提携を発表。日産の支援下で建て直しを進めることが決定した。その後、6月21日に国土交通省に正しい燃費を届け出たことから、水島製作所での生産再開にこぎ着けた。

7月~8月は昼間のみの日勤1直体制で、月5000台の軽自動車を生産する計画だ。一時帰休となっていた1300人のうち900人しか仕事に復帰できず、400人は入れ替わりながら一時帰休が続く。9月からは1300人全員が復帰し、従来の昼夜2直体制への復帰を目指す。

最大の懸念は"三菱リバイバルプラン"の行方

水島製作所正門前のバス停。三菱自動車の栄枯盛衰を見守ってきた(筆者撮影)

三菱自動車は、2016年度に水島製作所で日産自動車向けを含めて16万台弱の生産台数を計画しているが、燃費不正が発覚する2015年度の半分程度に過ぎない。販売は7月5日から再開したが、いつ頃までに元の水準に戻るかは不透明だ。

周辺のサプライヤーの懸念は、日産自動車との資本提携でどの程度の影響を受けるのかということにも及ぶ。かつて、カルロス・ゴーン社長は「日産リバイバルプラン」と称する過激なリストラ策を行い、2万人の従業員削減と5工場の閉鎖、サプライヤーの半減という荒療治で立て直した実績がある。

ゴーン社長は三菱自動車とのシナジー効果のひとつに、部品の共同購買への期待を挙げている。岡山県内の商工会議所連合会の調査では、219社中の69社が競争環境の激化やコスト圧縮といった懸念を示している。

日産自動車による救済に早々にこぎ着けた三菱自動車とは違い、サプライヤーには頼れるパートナーは少ない。生き残りをかけた競争がこれから本格化しそうだ。

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