舛添都知事が一転して辞職を決断した事情 いつ誰と何の取引をしたのか
2代続いて政治とカネ問題で知事が辞職した東京都知事のポストは今や、「呪われたポスト」とも言われている。それを嫌う人もいれば、それでも敢えて東京都知事を目指す人もいる。
「正式な要請があっても出馬しない」。6月17日に総務省事務次官を退官する櫻井俊氏は、15日午後5時半に異例のぶら下がりを行い、出馬の噂を否定した。櫻井氏の長男はジャニーズ事務所のアイドルグループ「嵐」の櫻井翔。その知名度とキャリアに注目した自民党が、大本命として櫻井氏に接触したと言われているが、不出馬の意思は固いようだ。
蓮舫?長妻昭?長島昭久?
民進党東京都連は15日午後3時に、永田町のホテルで会合を開いて候補について話し合っている。名前が挙がったのが民進党代表代行の蓮舫氏や長妻昭氏などだが、野田第3次改造政権で防衛副大臣を務めた長島昭久氏も有力だ。
米国外交問題評議会で研究員だった長島氏は、リベラル派の多い民進党の中では珍しい保守派。これもまた知事候補と言われる石原伸晃TPP担当相の秘書を務めたこともある。その発言から「自民党以上に自民党らしい」と言われることもたびたびだった。
だが民進党にいては、長島氏は不遇に甘んじるしかない。2015年1月の代表選では細野豪志元環境相を擁立し、馬淵澄夫元国交相とともに勉強会を開いて政界再編のチャンスを狙っていた。しかし細野氏は前原誠司元外相や江田憲司民進党代表代行とそれを実行に移そうとして失敗。ちょうど長島氏の外遊中での出来事だったため、抜け駆けされた形の長島氏は大いに悔しがったという。
ならば党内で埋もれるよりも、知事として活躍の場を求める方がいいのではないか。実は民進党以外からも、長島知事待望論は聞こえてくる。
同じ意味で、安倍晋三首相から遠ざけられている小池ゆり子元自民党総務会長も有力な知事候補だ。小池氏自身も今のところ知事への転身を否定しているが、「小池氏なら英語は堪能で、華もある。女性知事ということで国際的にアピールできるので、2020年の東京五輪にぴったりだ」と推す声も強い。
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