その名著とは、藤子不二雄のドラえもん「のび太の結婚前夜」です。そう、ドラえもん、漫画です。なんだよ、漫画かよって思わないで! とりあえず聞いて!
私もイケてるビジネスマン御用達の東洋経済オンラインでいきなり漫画の話をして、恥辱にまみれたいわけではありません。すごいんですよ、このドラえもんの「のび太の結婚前夜」。まあ聞いてください。
この話はのび太が結婚式前のしずかちゃんの様子を見に行くというストーリーなんですね。こっそり隠れて大人になったしずかちゃんを見にいくと、なんということでしょう。しずかちゃんは自分のお父さんに、
「パパ! わたし、お嫁にいくのやめる!」
と言っているのです。完全なマリッジブルーです。しずかちゃんは続けます。
「私がいなくなったらパパさびしくなるでしょ」
そうです、しずかちゃんは父親のことを思って、結婚するのをやめるといっているのです。娘が父を思う心、胸が打たれます。
思い出が心をあたためてくれる
しかし、さすがはしずかちゃんのお父さん、デキる男です。彼は、しずかちゃんが生まれてきてくれたことの喜びをかたります。そして、彼は言います。
「(前略)楽しかった日、満ち足りた日々の思い出こそ、君からの最高の贈り物だったんだよ。少しぐらい寂しくても、思い出があたためてくれるさ」
くぅ! 泣けるじゃないですか! 日々は過ぎ去るものです。しかし喜びに満ちた思い出があれば、人は過ぎ去った日々の寂しさとも一緒に過ごすことができるのです。と、これはマリッジブルーの話ですが、これって人生の他のシーンについても言えることができるんじゃないかなっと思ったわけです。
平均寿命から考えて、日本の女性はかなりの確率で未亡人になります。男性のほうが平均寿命が短いから、配偶者より先に死んじゃうよねって話でして、遅かれ早かれ既婚女性は、未亡人になるのです。
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