「私は自民党の反対勢力ではない」 日本郵政のトップ交代、坂篤郎氏が社長就任
――旧大蔵省の出身者が続く。
斉藤 その指摘をよく聞くが、この3年間2人で経営改革を担い、順調にいっている。取締役の中で最も適切な人を選んだ。出身母体は何ら関係ない。
――坂・新社長はかつて竹中平蔵・元郵政民営化担当大臣との対立が報じられるなど、改革抵抗勢力と見なす向きもある。
坂 改革に反対したというのは誤解だ。私は小泉政権時代に経済財政諮問会議で事務局的な役割を担い、それもあって官房副長官補を拝命したと思っている。自民党政権に対し、私が政治的に反対勢力であることは全くない。
――安倍(晋三)自民党総裁はどんな人か。
坂 私は2年間(安倍氏の)直属の部下だったが、大変すばらしい政治家。総理としても立派な方だと思う。
安倍・自民党総裁とは「まだ話をしていない」
――社長就任にあたり、安倍さんとは話をしたか。
坂 話はまだしていない。
――改めて上場のタイミングは?
坂 民営化委員会でもご説明したとおり、3年以内に上場できるように準備する。最終的には政府がお決めになることだが、会社としては準備していく。
――郵政事業のユニバーサルサービスが求められる中で、政治に翻弄されてきたが。
坂 4月の民営化法改正は、自公民の3党の共同提案。基本的な対立軸はなくなった。従来はユニバーサルサービスは郵便だけだったが、改正法では金融(保険と貯金)も基本的なサービスを提供するように求められている。
――金融もユニバーサルサービスとして提供すべきか、議論が蒸し返される可能性もある。
斉藤 改正法は自公民の合意だ。われわれがどうこう言う立場にはない。
――新規事業(ゆうちょ銀行の住宅ローンやかんぽ生命の学資保険など)見通しは?現状で金融庁は認可は考えていないとコメントしているが。
坂 私は以前銀行局にいたが、ご当局が審査するのは当然のこと。こちらからきちんとご説明し、ご指導を受け、条件を満たしていく。(4月の認可は)一生懸命やればできると思う。
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