ロイターを提訴のユニバーサルがカジノ攻勢

現地大手と組み韓、比で協業

韓国新世界グループとの機密保持契約調印式の模様。右から、ユニバーサルの富士本淳社長、岡田和生会長。

パチスロ機器大手のユニバーサルエンターテインメント(以下、ユニバーサル)は、このほど、韓国の流通大手およびフィリピンの不動産開発大手と、韓国、フィリピンでのカジノリゾート開発について協業を進めていると、相次いで発表した。

韓国、フィリピンでカジノ開発を推進

ユニバーサルが12月6日、韓国で協議を開始したとして発表した相手は、流通大手の新世界グループ。同グループは、1930年に韓国で初めて近代百貨店をオープンし、韓国流通業の近代化を牽引して成長を遂げてきた。新世界百貨店を韓国全土に9店舗、総合スーパーのEmartを韓国国内に137店舗、海外に27店舗、プレミアムアウトレットを2カ所で展開。2010年度の売り上げは14兆5569億ウォン(日本円で約1兆1063億円、100ウォン=7.6円換算)に及ぶという。

今回発表した内容は、ユニバーサルの100%出資する香港子会社と新世界グループが、韓国仁川市ヨンジョンドでの複合カジノリゾート開発計画における商業施設部分について、今後協議を進めていくための機密保持契約を締結したというもの。

続いて12月12日に発表されたのが、フィリピンの不動産開発大手「Robinsons Land Corporation」(以下、Robinsons)との間で交わされた、マニラでのカジノリゾートプロジェクト「マニラベイリゾーツ」開発に関する基本合意書の締結だ。

合意書の主な内容は、以下のとおりとなっている。

(1)Robinsonsは、ユニバーサルの100%子会社で当該プロジェクトの運営会社となる「Tiger Resorts, Leisure and Entertainment Inc.」(以下、Tiger)の少数株式を取得する。

(2)Robinsonsは、ユニバーサルの連結子会社で当該プロジェクトの土地保有会社「EAGLE I LAND HOLDINGS」の過半株式を取得する。

(3)Robinsonsは当該プロジェクトの商業施設、バジェットホテル、住宅施設の開発を担う。

(4)最終契約を2013年1月31日までに行う。

ロイターなどへの訴訟も提起

一方で、ユニバーサルは12月4日、フィリピンでのカジノリゾート建設に関わる不正資金支出疑惑報道で、ロイターに対し損害賠償の一部請求訴訟を提起したばかり。その直後に、韓国とフィリピンでのカジノ協業に向けた発表を相次いで行ったことは、協業相手の規模、業界での地位などから見ても、疑惑報道を間接的に薄めると同時に、プロジェクトが順調に進められていることを印象づける効果もあると見られる。

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