「不倫ドラマ」がそろった理由と女優の覚悟 男を刺激し、女もハマるキスシーンとは?

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もう一点、特筆すべきは、ヒロインに複数の男性とのベッドシーンがあること。たとえば、前田さんは、仕事ができる同業の妻帯者(新井浩文さん)、フェミニンな売れないミュージシャン(渡辺大知さん)、肉体派のジムインストラクター(八木将康さん)という異なるタイプとのベッドシーンを見せることで、さまざまな表情が引き出され、新たにセクシーなイメージが備わりつつあります。

これはヒロインをより魅力的に見せるために、さまざまなタイプの男性を相手役として手配しているのです。元トップアイドルとしての華に加え、セクシーという二面性を見せた前田さんは、今作で男女を問わず多くのファンをつかんだのではないでしょうか。

かつては、『失楽園』のような一人の男性との愛を描いた不倫ドラマが多かったのですが、今期は「そういうキレイごとの筋書きより、ヒロインをキレイに撮ろう」という制作側の意図を感じるのです。

俳優の「素が出る」キスシーン

不倫ドラマの要となるベッドシーンの中でも、キャストとスタッフが特にこだわっているのがキス。小鳥のような小刻みに繰り返すキスから、激しく求め合うキス、拒みながら奪われてしまうキス、シャワーを浴びながらのキス、口に含んだアメを渡すキスまで、各作品が芸術点を競い合うように、多彩なキスシーンを見せています。

キャストのこだわりが見えるのは、とろけるような目などの表情と、優しく髪をなでるなどの仕草。スタッフのこだわりが見えるのは、カメラワークやライティングなどの演出、純白で統一されたベッドやカーテンなどの美術。それぞれがとことんこだわることで、「男性が見たらセクシー、女性が見たら胸キュン」のキスシーンを作り上げているのです。

キャストやスタッフがキスシーンにこだわる理由は、テレビ放送ゆえの自主規制。「一定以上の露出ができない」ことをネガティブにとらえず、「それなら想像力を刺激すればいい」とキスシーンの質を高めることで、ポジティブに勝負しているのです。

多くのベッドシーンを経験した俳優でも、「キスシーンは何度やっても慣れない」「つい素が出てしまいそうになる」と言います。私が取材したある中堅俳優は、「完璧に演じたつもりだったのに、映像を見たらプライベートのクセが丸出しで恥ずかしかった」と苦笑していました。そのような俳優たちのプライベートが想像できるからこそ、視聴者はドキドキさせられるのではないでしょうか。

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