羽田空港アクセス、先行する新鉄道路線は?

3路線に絞り込まれた候補、利害関係が錯綜

羽田空港は今後も利用者の増加が見込まれ、アクセス鉄道の整備が必要となってくる(撮影:尾形文繁)

羽田空港にアクセスする新線の本命はどれか。

国土交通省の交通政策審議会、「東京圏における今後の都市鉄道のあり方に関する小委員会」は、4月20日、今後の東京圏の鉄道ネットワーク整備の基本方針を、石井啓一国交相に答申した。

2014年に検討が開始された今回の答申。特に注目されたのは、これまでの提案がどのように位置づけられるかということだった。

羽田へのアクセス新線計画としては、1.新宿方面や東京方面と空港を結ぶJR東日本の「羽田空港アクセス線」、2.東京急行電鉄多摩川線の矢口渡から蒲田、京急蒲田を経て京浜急行電鉄空港線の大鳥居を結ぶ「新空港線(蒲蒲線)」、3.東京駅付近(新東京)を経由して京成線・京急線を結び、羽田・成田両空港へのアクセスを改善する「都心直結線」などが、これまで議論されてきた(左図)。

そして今回この3路線は、空港アクセス関連の中で、「国際競争力の強化に資する鉄道ネットワークのプロジェクト」として記載された。2030年ごろの整備をメドに、今後さらに関係者間で議論を詰めていくことになる。

答申でランク付けがなくなった

東京圏の鉄道整備には、長期的な取り組みがどうしても欠かせない。2000年には当時の運輸政策審議会が「運輸政策審議会答申第18号」を取りまとめた。今回の答申はそれに次ぐ新たな方針である。

2000年の答申と大きく変わったのは、プロジェクトに優先順位がつけられなかったことだ。前回は、目標年次の15年までに開業することが適当であるとする「A1」、同年までに整備に着手することが適当であるとする「A2」、さらに今後整備について検討すべきとする「B」と、3段階のランクづけが行われていた。

今回ランクづけを行わなかった理由について国交省としては「国がプロジェクトの進行管理をする法的根拠がなくなった。交通政策基本法の制定により、交通に関する施策は国や交通事業者、住民が連携して行う“ヨコの関係"になったため」と説明する。

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