“歴史探偵”として、昭和史と太平洋戦争史に詳しい著者が、日本型リーダーの欠点をあぶり出した。
そもそも、現在の日本型リーダーの源流は、明治から太平洋戦争までの間に形作られたようだ。そのリーダー観とは、優秀な参謀がいれば、リーダーは単なる神輿(みこし)でいいというものだった。それがあの無謀な戦争への突入と、その結果としての敗戦につながったと著者は見る。
こうした考えは、意思決定者が誰であるのかを見えにくくし、責任の所在をあいまいにした。そして、成績は優秀だが現場を知らない、エリート参謀ばかりを生み出した。
それは、3・11の際の政府や東京電力の姿を見ても、明らかだという。
文春新書 819円
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