見城徹は「時間に遅れる人」とは付き合わない 「3分で付き合うべきかどうかを決めてきた」

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4月12日、TSUTAYA ROPPONGIで幻冬舎・見城徹社長のトークイベントが行われた。本記事はその内容を再構成したものだ

――見城さんはずっと「自分の本は、自分の会社からは出さない」と言っていました。今回、幻冬舎から『たった一人の熱狂』文庫完全版を出版することに至った経緯を教えてください。

だって自分の本を出して、売れないと迷惑がかかるでしょう。作家に「なんでおれの本よりも、社長の本の宣伝にお金をかけてるんだ」と言われたら困るから、広告もできないし。でも今回は、どうしても自分のところで出そうと思いました。理由は、この文庫のあとがきにあります。

2012年に、獄中にいる重信房子(日本赤軍の元最高幹部)から、どうしても本を出したいと言われて出すことにしました。その時「見城さんに序文を書いてほしい」と言われて、悩みましたよ。でも、彼女がやったことの善悪は別にして、獄中で病床にある彼女の切ない願いを叶えようと思って、序文を寄せました。

その書籍『革命の季節』は3000部の初版で、ほとんどの人の目には触れていません。65歳になって、改めてあの序文と今の気持ちを書いておきたいと思ったんですが、非常に微妙な文章なので、自分のコントロールできるところでやりたいなと思い、幻冬舎から出版することにしました。

人の心をさらうために

――見城さんは幻冬舎の社長、そして編集者として、数多の才能に「熱狂」し、ベストセラーを出し続けてきたわけですが、多くの著名な作家をどのようにして口説き落としてきたのでしょうか。

人の心の内にどうやって入っていくか。人をたらしこんだって、しょうがない。人(の心)をさらってなんぼなんですよ。それは、小手先じゃできません。だから僕は、相手のことを深く調べ上げて分析し、自分の中で考えをまとめて、刺激し、新しい発見につながり、もしもこの人と仕事をしたら自分は新しいステージに行けると思わせるようなことを言おうと思ってやってきました。

僕と30分でも過ごした人に対しては、見城さんと一緒にいて楽しかった、刺激になった、勇気をもらった、新しい発見があった、明日から頑張ろう、私もやるぞと思ってもらわないと僕は嫌なんです。

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