「分散投資」のポイントは卵の格言から学ぼう 新入社員にこそ伝えておきたい「投資の真実」

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そう、ここでは割れないで残った卵が雛に孵って、親鳥に育ち再び卵を産むという時間とプロセスが必要なのです。言い換えると、「長期投資」が必要だということです。分散投資には長期投資が前提として不可欠なものなのです。

長期投資を前提とした考え方と不可分

さらにもうひとつ重要な前提があります。そう、卵という存在です。これは卵が雛に孵って、親鳥になって、再び卵を産むという「成長」する存在、または「収益をもたらす」存在として例示に使われていることです。これがカステラだったらどうでしょう。9個のカステラを1つのカゴに盛るか、3つのカゴに盛るか。それぞれ1つのカゴを落としたとして、前者では9個のカステラが食べられなくなり、後者では3つのカステラが食べられなくなる。でもどちらも損になった。これでおしまいです。これでは資産運用の理屈には合いません。

やはり収益をもたらす資産として「卵」が重要になるのです。「分散投資」は「収益をもたらす」投資対象に対して、「長期投資」を前提にした考え方と不可分なものだということを理解することが非常に大切です。

さて、ここでちょっと分散できる対象は何かを改めて考えてみましょう。まずはこの連載の第1回目を思い出してください。運用する「資産」には金融資産だけでなく、人財としての「自分」も入っていましたよね。お金をどこにつぎ込むか。将来のお給料アップのために「自分」という資産にお金をつぎ込む、将来、必要になった時に引き出せる「金融資産」にお金をつぎ込む。

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