元プロ女子大生、美人弁護士の結婚観とは? 弁護士の婚活事情最前線<6>
きちんと手入れされていることが一目で分かるつやつやのショートヘアーは、ごまかしがきかず、美人だからこそ似合う髪形である。パンツスーツが似合うすらっとした体型も彼女の魅力の一つだ。
そんな芽衣が働くのは、銀座エリアの小規模法律事務所だ。数多くある中小企業の顧問先からの各種依頼に対応することが主要な業務だが、顧問先の関係者から紹介された一般民事事件を扱うこともあり、業務範囲は多岐にわたる。従来の弁護士像に近い、伝統的な法律事務所といえるだろう。
芽衣は働き始めてまだ2年目だが、小規模法律事務所という環境の中で、ベテラン弁護士から直接丁寧な指導を受け、めきめきと力をつけている。将来的には、破産関係の案件を多く扱っていきたいそうだ。
ハイスペック揃いのデート友達
大学時代の芽衣は、いわゆるプロ女子大生だった。その華やかな外見と、楽しく賑やかなことを好む好奇心旺盛な性格から、内部進学の、校内でもとりわけ目立つ友人たちとつるんで日々遊んでいた。
芸能人も参加するようなパーティーに誘われることも多々あったという芽衣。可愛い女の子が好きという彼女は、参加したパーティーで、男性と出会うだけではなく、美女ネットワークをも広げていたようだ。
クール系の美女である彼女は、一見近寄りがたい高嶺の花という印象を人に与える。女性よりも上に立ちたいと思う男性が多いことを考えれば、よっぽど自分に自信がある男でなければ、なかなか彼女に声をかけることはできないだろう。
実際、芽衣がこれまでデートをしてきた男たち――芽衣は彼らのことを「デート友達」と呼ぶ――は、彼女が付き合う男にふさわしく、ハイスペックな者ばかりだった。弁護士、外資系投資銀行員、医師、商社マン、広告代理店、年上の社長系。また、芽衣の元カレの中には、誰もがその名を知っている芸能人までいる。
そんな芽衣も27歳になった。女の最高値ともいわれる27歳。東京の楽しさを知ってしまった女は、自分もいつか年をとるということをつい忘れてしまったり、28歳で男女の力関係が逆転するという残酷な現実に目をそむけてしまいがちである。
しかし、しっかり者で賢い芽衣は、自分の市場価値にも客観的な目を向けており、最高値で売り抜けたいと話す。さすがは、大学生の時点から、プロ女子大生としてもてはやされることに安住することなく、地道に勉強をしてきた女である。
現在の芽衣の恋人は、モテの代名詞ともいえるような外資系投資銀行に勤める2歳年上の男性だ。忙しい人の方が、会えないとき不安にならなくてすむからいいと話す芽衣は、完全無欠に見えて、意外と普通の女性らしいところもある。クール系美女のこんな発言に萌える男性は多いだろう。
ただ美しいだけでは必要とされなくなる年齢にさしかかる中、芽衣は、忙しい仕事の合間にもきちんと料理をしたり、モテる彼の様子を見ても、やきもちをやかないよう気を付けているという。こんなハイスペック美女にも努力を怠らせないのだから、東京婚活市場は厳しいところだと改めて実感する。