リケジョが開くギャツビー欧米進出の扉

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ギャッツビーを使ったヘアスタイリング方法などを自画撮りし、YouTubeに投稿している若者も驚くほど多い。欧米の若者の間ではギャツビーが提案している髪型を「アジアンヘアー」と表現し、一種独特の髪型文化が形成されていた。


(米国のギャツビーファンが立ち上げたページ)

 

そもそもアジア人の髪質と欧米人の髪質とはまったく異質だ。アジア人向けの化粧品は欧米人にはなじまないという思い込みもあった。欧米は化粧品大国でもある。日本のメーカーゆえに、マンダムもどちらかと言えばアジア向けに注力してきた。

しかし、伊達はその一見、正論にみえる常識に疑いを持ち始めた。実際、調べれば調べるほど、無視できないほどの数の欧米人がギャツビーを使ってくれている。目の前で起きている現実を見逃すことができなかった。

自分が参画していることもあるが常々、自社の製品はきめ細かく作られていると感じていた。アジア圏で広く受け入れられているのも納得できると。それがフェイスブックやYouTubeで確認するにつれ、世界に出て行っても戦える商品だと肌で感じられた。

自分の仕事の範疇外ではあったが、いくつかの部署を回って、こんな面白い現象が世界で起きていると訴えた。しかし、伊達の興奮をよそに、当初、周りの反応は鈍いものだった。

「どうしてわかってくれないんだろう…」

 

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