御三家に優先株の放出をこちらから言う必要はない−−益子 修 三菱自動車 代表取締役社長

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御三家に優先株の放出をこちらから言う必要はない−−益子 修 三菱自動車 代表取締役社長

--今後の世界戦略を考えるうえで、やはりロシアでの成功はモデルケースとなるのでしょうか。

なりますね。質の高いサービス、お客の三菱ブランドに対するロイヤルティ。すべてはロルフという現地パートナーが顧客重視の施策を地道に積み重ねてきた成果。われわれだけでやっていたら、ここまで大きくなっていたかどうか。やはり、その国の文化、伝統を考えたら、特に発展途上国ではそれぞれの国の人にやってもらうのがいちばんだろう。

--ロシアで検討中の工場進出は、今どういう段階にありますか。

結論を出す最終段階に差しかかっている。6月末ごろまでには具体的な形にし、何とか設立する方向で持っていけたらと思う。ただ次期中期計画期間中(2008~10年度)での立ち上げは難しい。許認可の関係でいろいろ時間がかかるようだ。

--合弁を検討するPSAプジョー・シトロエンは、ロシアではかなり低迷しています。かつてオランダ、米国で被ったような、合弁相手の撤退リスクはないのでしょうか。

われわれも学習している。今までは契約書類にそうした事態を盛り込んでなかったが、合弁でやると決まれば、きちっと契約に盛り込む。

--北米は前年同月比2ケタ割れが続き、打つ手のない状態です。

今は我慢のとき。過度の販売金融など、ブランド毀損の影響が大きく、再建には時間がかかる。「アウトランダー」や「ランサー」など市場に評価されるような商品を継続して出すことが重要。もう一つは、車種の名前やスタイルを途中で変えないこと。海外では特に、いいものは変わらないという認識がある。

--中長期的に、電気自動車の販売はどう伸びると見ていますか。

初年度(09年度)計画が1000台、2年目2000台、3年目4000台と、1万台までだいたい倍々で伸びていくイメージ。10年からは一般の方にも買っていただける。海外投入は欧州で10年後半か11年ごろになると思う。最初から250万円以下でという価格目標は、やはりちょっと難しい。300万円を切るくらいから始まって、量産化によりコストが下がって、次第に250万円以下に下げていければと思う。

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