キリンとサントリー、強者連合の描く野望


大統合のハードル

事業面では理想的な相互補完でも、統合へのハードルは決して低くない。「経営哲学や企業文化が違いすぎる」(業界関係者)、「キリンの大企業の風土にのみ込まれるのではないか」(前出のサントリー元役員)との声もある。互いに歴史が古いだけに事業別にどのように主導権を分け合うかという問題もある。

それ以前に、公正取引委員会の“目”も大きな焦点だ。たとえば、2社合計のビール系飲料シェアは約5割となり、経営統合は必然的に公取の審査対象となる。「国内シェアだけでなく、海外のことも考えてもらいたい」(佐治社長)とするが、国内の寡占化がグローバル展開加速というシナリオを狂わしかねない。強者連合は誕生するのか。食品のみならず内需不振で海外に目を向ける業界関係者がその行方を見守っている。

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(倉沢美左 撮影:梅谷秀司 =週刊東洋経済)

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