エコ景気刺激効果は失速へ、需要を先食い、迫る2番底の恐怖

その一方で、もう一つのエコ消費刺激策は、確実に効果が出ている。1月に4年ぶりに復活した太陽光発電装置への補助金制度だ。

発電量1キロワットにつき国から7万円の補助金が出るこの制度の効果により、ヤマダ電機では前期ほぼゼロだった太陽光関連の売上高を今期100億円以上へ伸ばすことを見込む。「エコポイント制度があっても、家電は買い替え需要以上には売れない。その点、太陽光は新規購入なので需要開拓余地が大きい」(岡本専務)。

国の予算は、当初200・5億円(8・4万件想定)だったが、補正予算により270億円追加されている。とはいえ補助金が付いても、もともと高額な商品であり購入できる家庭は多くない。短期的な経済波及効果は限定的であり、息長く大事に育てるべきものだろう。

多くの消費者の足元は極めて不安定である。雇用調整助成金制度により、4月は51万2370人、5月は114万2230人の労働者が休業中の給与の一部を国に負担してもらっている。解雇を抑制する効果が大きいものの、それでも5月の失業率は5・2%。1月の4・1%からジワジワと上昇しており、財布のヒモを緩めようがない。

話題性抜群の“エコブーム”をよそに、カンフル剤が切れた後の2番底の恐怖が迫っている。


(週刊東洋経済)
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