800mをつなぐ「蒲蒲線」に期待が集まるワケ

その効果は羽田アクセス強化だけではない

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鉄道での羽田空港アクセスは、東京モノレールと京急空港線の2路線が担っている(写真:jkaida/PIXTA)

現在の羽田空港へのアクセスは、鉄道では東京モノレールと京急空港線の2路線だが、羽田空港の国際化が進展し、発着枠が拡大していくなかで、新しいアクセスルートの必要性も高まっている。

JR東日本にも羽田空港への新路線の計画がある。そんな中で、空港と都内のほか、神奈川県内や埼玉県内とのアクセスも改善できる蒲蒲線は、整備する距離は短くてすむ割に、効果の大きい路線だ。

蒲蒲線計画では、蒲田駅に東急多摩川線の地下駅を新たにつくり、そこから京急蒲田駅の地下までを結ぶ。東急線と京急線は線路の幅が異なるが、大田区独自の計画では、線路幅の違う区間でも直通できる「フリーゲージトレイン」で京急に乗り入れ、そのまま空港まで結ぶという。京急線へのフリーゲージトレインによる乗り入れが難しいとしても、京急蒲田駅の地下まで路線を作り、そこからエレベーターやエスカレーターで京急線のホームに上手につなぐだけで、便利になる。

大田区は、蒲蒲線の概算建設費を1080億円と試算しており、都内への経済波及効果は初年度に2385億円になると見込んでいる。そのうち利用者の消費支出は325億円で、この支出は初年度のみの建設投資による効果と異なり、その後も年々続いていく。

「商業も発展」と地元の期待大きい

そんな蒲蒲線には、大田区関係者が熱いまなざしを寄せている。

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JR蒲田駅前。京急蒲田駅までは約800m離れている(写真:BRO1/PIXTA)

新空港線「蒲蒲線」整備促進区民協議会の会長・樋口幸雄さんは「区は30年前からこの800mをつなげようとしている」と語り、昔は青果市場だった大田区産業プラザPiOのある京急蒲田駅周辺と、JRの蒲田駅周辺を結ぶ東西鉄道線の必要性を以前から感じていたという。

実際に、大田区役所の建物の地下には、蒲蒲線建設のための導入空間があるという。

「経済波及効果が高く、2つにわかれている区内の地域と地域を結ぶことができる」。同区内の「池上生まれ池上育ち」と語る樋口さんは、217の自治会をまとめる大田区自治会連合会の会長で、区議会議員を務めていたこともある。「二つの蒲田駅を結ぶことで、商業も発展させたい」と話す。

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