活気づく太陽光発電、相次ぐ公的補助が後押し

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 国や自治体による補助金制度、来年度に導入予定の高額買い取り制度など、公的な普及促進策の充実で需要拡大が期待される国内の太陽電池市場。こうした追い風を太陽電池メーカー各社はどういかすのか。国内大手、シャープ、三洋電機の太陽電池販社トップに、国内市場の動向予測や販売・営業戦略を聞いた。


三洋ソーラーエナジーシステム・亀田正弘社長

国による補助金再開は、いわば、「太陽光発電を普及させていく」という政府の明確な意思表明。導入する家庭の初期費用負担が軽くなるだけでなく、こうした国の“お墨付き”が太陽光発電に対する消費者の安心感にもつながるだけに、われわれとしては非常にありがたい。

補助金再開を機に国内の住宅用太陽光発電市場は動き始めており、2009年度の新規設置件数は過去最高の8・8万~9万件、日本版フィード・イン・タリフ(FIT=高額買い取り制度)が正式に決まれば、10万件の大台も見えてくると見ている。当社の販売も3月から急速に動き始め、国内に限れば3、4月は前年同月比で5割増になっている。今後は新規導入のみならず、導入済み家庭におけるパネル増設需要も期待され、国内市場の未来は明るい。

当社の太陽電池「HIT(ヒット)」は業界トップの変換効率を誇り、設置面積あたりの発電量が他社製品より大きい。設置面積の限られる日本の住宅に適した商品で、そうした商品自体の強みと長年の信頼性を武器に販売を伸ばしたい。また、販売・設置を担ってくれる特約店に対する施工講習などのフォローにも力を入れ、施工品質もより高めていく。


シャープアメニティシステム・日吉孝蔵社長

国や自治体による導入促進策が需要を刺激し、前年割れが続いていた太陽光発電の国内市場が再び動き出した。月によってデコボコはあったとしても、2009年度の国内住宅用の新規設置件数は過去最高の8万~9万件は行くだろう。この数年、欧州が太陽電池の需要を牽引してきたが、今年は米国と国内販売の大きな伸びを見込んでいる。

国内の住宅事情に合わせ、4月から新商品も投入した。いろんな屋根の形に応じて効率よく太陽電池を設置できるシステムで、これまで屋根の形状や面積の制約から設置が難しかった住宅でも太陽光発電が導入しやすくなる。特に潜在需要の大きな東京から販売を開始し、順次全国へと広げていく。

ブロードバンド回線を介して、お客さんのシステムの故障等を当社のモニタリングセンターで診断・チェックする新サービスも4月から開始している。営業面では、当社の太陽電池の国内取扱店を増やし、販売・施工の間口もさらに広げたい。

国の政策など強い追い風が吹き始めているが、太陽光発電の普及拡大を図るうえでメーカーとしてやるべきこともたくさんある。ソーラーと聞いて、太陽熱温水器を連想する消費者もまだ多い。発電コストの低減のほか、太陽光発電に対する理解を広めるための取り組みにも力を入れていきたい。


(渡辺清治、大西富士男 =週刊東洋経済)

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