通勤電車の座席をめぐる「仁義なき戦い」 鉄道会社は改善するつもりがあるのか?

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ひじ掛けは隣人同士の「争奪戦」だ(写真:Tony/PIXTA)

座ったとたんに荷物整理を始め、いつまでもごそごそやっている人や、化粧をする人、ゲームに熱中している人はおのずとひじが上がる。

こういう人が、隣の席の人の胸元や目もとにひじが張り出していることにまったく気づいてないか、あるいは気づいていても直接当たらなければ良いと考えているのだろう。

女性に多いのが、自分の身体の幅よりも幅広のバッグを、縦にせず横のままひざの上に乗せているケースだ。特に底部から上部に向かって扇形に拡がるデザインのものは、両隣の人の陣地を著しく侵害するが、やっているほうはまったく悪意がなさそうだ。

座る際に、バックの持ち手を肩から外さず、中途半端にずらすだけで座るクセがある人も、自分のバックが隣人の太股に乗っていることに気づいていない場合が多い。スマホ操作に熱中するから気づかないのである。

ドア横に立つ人とドア横の座席に座っている人との関係も、見ていてハラハラする場合が結構ある。ドア横のスペースと座席との間がバーだけだったり、仕切りがあっても中途半端な高さだったりすると、立っている人がバーや仕切りに寄りかかれば、それだけでマフラーの端、コートやジャケットのフード、ポニーテールの先端などが、ドア横の座席に座っている人の顔にちらちら触れる。肩にかけたバックが座っている人を直撃していても、寄りかかって立っている人には全く悪意が感じられず、単に想像力が欠落しているだけのように見える。

ドア横には網棚の高さまでボードを

せめてこのドア横だけは、網棚の高さまでのボードを設置すべきだ。このタイプのボードは中京地区で見かけた記憶があるが、首都圏を走っている電車の車両では見たことがない。

横幅(座席側にとっては奥行き)も座っている人のひざが隠れるくらいの幅であれば、立っている人の荷物がはみ出して座っている人を直撃するリスクを回避できる。この程度なら簡単に出来るだろうし、たった1枚のボードの効果は大きいはずだ。

ただ、座席全体に関しては、たとえ一人分のサイズを標準的な男性の体格に合わせて広げても、譲り損のリスクが消えない限り、問題は解決しないだろう。ここは一つ、全ての座席と座席の間に、標準的な男性の目の高さ程度の仕切りを設けたらどうだろう。

ひじ掛け代わりになるような高さでは絶対にダメだ。新幹線や航空機内で繰り広げられている、ひじ掛け争奪戦と同じことが起きる。奥行きも座席の奥行きより深くすれば、太って足が閉じられない人でも、仕切りが防波堤になって隣人に迷惑をかけないで済む。

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