東京に進出する「ベンチャーカフェ」の正体

米ボストンで注目される起業のエコシステム

2009年、米ボストンで設立された「ベンチャーカフェ」。起業家や投資家、研究者などが集まり、つながる”場”を提供している。現在はボストンのほか、マイアミ、蘭ロッテルダムなど世界5都市で展開する。

各拠点では毎週木曜日、イベントが開催される。テーマはイノベーションにかかわることなら何でもいい。たとえば、「日本企業のイノベーション」「IoT」「ソーシャルネットワーキング」などといったものだ。ボストンでは毎週平均約460人がイベントに参加する。

虎ノ門ヒルズを活動の拠点に

そのベンチャーカフェが3月、東京に進出する。不動産大手の森ビルと提携、虎ノ門ヒルズ内にある「虎ノ門ヒルズカフェ」が活動の拠点だ。キックオフイベントが開かれるのは、3月22日。その意味では早大のイベントは”フライング”だったが、「日本で最初のイベントをぜひ早稲田で」という学生の熱意がプレイベントの開催につながった。

東京でもメインの活動は、毎週木曜日に開催するイベントになる。キックオフイベントの後には、「オープンイノベーション」「ビジネスにおける美意識と日本文化」といったテーマがラインナップされている。テーマに関心のある人なら、誰でも無料で参加できる。ふらっと立ち寄れば、起業やイノベーションに関する何かしらのイベントが開催されているという感覚だ。

ベンチャーカフェは非営利団体で、企業からの協賛金で運営費を賄う。日本ではJTや損保ジャパン、独立系情報サービスのインフォメーション・ディベロップメントなどが協賛する。

大学との連携も特徴の一つで、日本では早大のほか、東京大学やデジタルハリウッド大学、グロービス経営大学院などの参加が決まっている。これらの大学・教育機関では独自のイベントを開催するとともに、学生が「アンバサダー」として毎週のイベント運営にも積極的に参画する。

東京でベンチャーカフェを運営する山川恭弘・米バブソン大学准教授(記者撮影)

東京で運営責任者を務めるのは、米バブソン大学の山川恭弘准教授。バブソン大学はボストン近郊にある起業家教育に特化した大学だ。トヨタ自動車の豊田章男社長やイオンの岡田元也社長が卒業したことでも知られる。同大学で10年近く起業論を教えてきた山川准教授は「ベンチャーカフェは誰でも参加できる”緩い”イベントだが、そうした交流から新しいイノベーションが生まれる」と話す。

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